田中工務店、大型パネルで千葉県流山市に木造住宅

特殊クレーンで住宅街の制約をクリア


田中工務店は、千葉県流山市で、ウッドステーションが提供する木造大型パネルを活用して木造住宅を上棟。国産無垢材の活用に挑戦したほか、特殊クレーンの活用により、住宅街の制約をクリアした。


田中工務店(東京都江戸川区・田中健司社長)は、都市部における高性能住宅、狭小地での住宅づくりで豊富な事績を持つ。今回、千葉県流山市で受注した敷地面積約50 坪の木造住宅を、ウッドステーション(千葉県千葉市)が提供する大型パネルを採用して上棟した。

大型パネルとは、一般流通する柱や梁、耐力面材、断熱材、サッシ、金物、防水シートなどを一体化したもの。住宅事業者の設計図通りに工場で大型パネルを製造、トラックで大型パネルを現場に搬入し、クレーンで吊り上げ組み立てる。2階建住宅であれば1日で上棟、サッシ、断熱、防水工事及び防犯対策まで完了し、施工精度の向上、大幅な工期短縮とコスト削減に寄与する。

通常、大型パネルの構造材には、寸法安定性に優れた集成材が用いられるが、今回の案件では、新たな取り組みとして、梁せいの大きなものなどを除いて、すべて山長商店(和歌山県田辺市)が提供するスギの無垢材を活用した。

ウッドステーションが主催する大型パネル生産パートナー会の会員であり、山長商店の関連企業であるモック(埼玉県八潮市)が無垢材などのプレカットを担当し、テクノエフアンドシーの沼田工場で大型パネルを製造。梁と柱の接合部には、BX カネシンの無垢材対応の金物「プレセッタータイムM」を使用した。

流山市で行われた見学会には多くの関係者が集まった
住宅建設用のピタゴラスクレーンを用いることで、電線などの障害物をよけて吊り上げ作業が行える

ピタゴラスクレーンで障害よけ大型パネルを吊り上げ

今回の建設地は、比較的道路幅は広く、トラックを道路付けする条件は良かったが、住宅街にあり、電線及び他の建設物などの障害物をまたいで大型パネルを吊らなければならないといった制約を受けた。そこで、タダノ社が住宅建設向けに開発したピタゴラスクレーンを用いて、大型パネルの吊り上げ、送り込み作業を行った。最大地上揚程30.7m、作業半径23.0mの守備範囲を誇り、特に都市部の狭隘地への侵入性に優れ、障害物をよけて、吊り上げ、送り込み作業を実現する。

 田中工務店の田中社長は、「大型パネルを用いることで手離れが良くなる。限られた大工で、複数の現場を効率的に回すのに適している。躯体工事は単純作業であり、合理化できる部分は合理化してきたい。熟練の大工は、造作工事などに集中して腕を活かすことができる。また、大幅な工期短縮、人工、コストの削減効果なども期待できる。敷地の条件など、適した案件があれば、今後も大型パネルの採用を検討したい」と手ごたえを話す。


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