スマホで簡単操作 窓シャッターのIoT化が加速
増加するゲリラ豪雨、台風対策として期待
IoT化した窓シャッターの提案が相次いでいる。スマートフォンなどで簡単に操作できるようになることで、近年、増加するゲリラ豪雨、台風から、より柔軟に開口部を守る役割などが期待される。
機能を拡充できるLIXILのシャッター
LIXILは、窓シャッター「スマート電動」「電動」を東日本地区で2019年4月から、西日本地区で2019年6月から発売した。
最大の特徴は、スマートフォンがシャッターのリモコンとして活用できる点。専用アプリ「My Window」を通じて、スマートフォンで開閉できる機能を持たせた。開閉状況の確認や、複数のシャッターを一斉に開閉することなども可能だ。
さらに、「スマート電動」については、住宅内の様々なIoT機器・センサーやインターネット上の情報をつなぐLIXILのIoTプラットフォーム「Life Assist」と連携させることで、さらに機能を拡充できる。例えば、突然の豪雨などでも外出先から窓シャッターを閉めることや、GPS情報を活用し、自宅から離れると自動で窓シャッターを閉めることなども可能になる。ベーシックな鋼板窓シャッターのほか、フラップスラットで風や光をコントロールできる祭風・採光窓シャッターの2タイプを用意する。
YKK APは2時間で後付できるシャッター
YKK APは、2018年9月、約2時間で取り付け可能な、窓シャッターのリフォーム商品「かんたんマドリモ シャッター」を発売した。手動と電動2つの開閉方式を設定。IoT化した電動式には、リモコンやスマートフォンから簡単に操作できる機能を持たせた。
これまでリフォーム対応の窓シャッターの納まりは、標準と土間用の2つしかなく、窓の横や上の壁にスペースがない場合は、シャッターの取付けを諦めざるを得なかったが、新規に片入隅、ボックス下げ、ボックス下げ片入隅3つの納まりを追加し、対応範囲を広げた。また、既存の窓が雨戸付の場合も、シャッター付窓にリフォームできる納まりを追加発売する予定。既存住宅の窓にシャッターを取り付けるという、新しい市場の開拓を狙う。
文化シヤッターは電動化キットを用意
文化シヤッターは、2018年9月から、スマートフォンの操作で宅内の電動窓シャッターを開閉できる「マドマスター・スマートタイプ」に、“外出先からスマホ操作できる機能”と、宅内において音声でリモート操作できる“スマートスピーカーと連動した機能”の提供を開始した。
従来、同社専用のアプリケーションをインストールしたスマホ操作で「マドマスター・スマートタイプ」を開閉できる範囲は、“宅内”に限られていた。新開発の「専用クラウドサーバー」と当社独自のワイヤレス集中制御システム「セレコネクト2」の導入により、“外出先”からもスマホ操作による「マドマスター・スマートタイプ」の開閉と状態確認ができる機能を持たせた。
また、設置済みの同社窓シャッターを簡単に「電動タイプ」に切り替えられる電動化キットも「オートマンミニ2」として刷新。新規の「マドマスター・スマートタイプ」と同様の機能を利用できる。
近年、頻発する台風やゲリラ豪雨から開口部を守る役割が期待されるシャッター。防犯性、プライバシー、快適性などの向上にも寄与する。シャッターをIoT化することで、こうした機能性をさらに高めることが可能になる。今後、開口部の付加価値商品としてさらに注目度が高まっていきそうだ。
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