次世代スマートロックの本格普及が間近
高機能化で利便性向上、低価格化も進む
ここにきて、新たなスマートロックの提案が活発化してきた。
利便性の向上を図るとともに、従来の課題を解決する商品が出てきたことで、スマートロックは本格普及期を迎えそうだ。
次世代のスマートロックとも言える新たな商品・サービスの開発が進んできている。
例えば、賃貸住宅管理の使用に最適化した商品が登場してきた。従来も、賃貸住宅の管理を行うために、不動産管理会社がスマートロックを導入するケースはあった。しかし、空室時から入居するタイミングと、入居者が退去して空室になるタイミングで、部屋ごとに設定を再度行わなくてはならず手間が掛かった。新開発のスマートロックは不動産管理会社などが、システムを通じて「空室時」と「入居時」の二つのモードを切り替えるだけで、複数の部屋の鍵管理を一括して行える。
こうしたスマートロックを、ライナフと美和ロック、Qrioが今年4月に相次いで発売。ライナフと美和ロックが共同開発したものは、三井不動産レジデンシャルリース、三菱地所ハウスネットの東京都内の分譲マンションでの導入が確定しており、2020年夏までに1万台の導入を目指す。
ブロックチェーンを活用し、入退室管理を行うスマートロックも出てきている。ブロックチェーンロック社は、スマートロック「KEYVOX」を4月に発売。ブロックチェーン技術を使い、利用者の本人認証や入退室履歴記録などを行う。また、将来的に、解錠するだけで民泊などの支払いができる機能の実装も目指している。
1万円切る商品や
月額300円も
一方で、スマートロックは安価なものでも1万円強、高機能なものでは5万円以上するものもあり、コストが課題の一つだったが事情が変わってきた。
CANDY HOUSE JAPANは、今年4月、スマートロック「SESAME mini」を発売。本体価格は9980円と1万円を切る価格を実現した。ビットキーは月額300円のスマートロック「bitlock LITE」を4月に販売。初期費用なしで利用でき、導入のハードルを下げる。
従来から、スマートロックの真価の一つは、「賃貸管理の手間削減」と考えられてきたが、ここにきて相次いで賃貸管理に特化した商品が発売された。一方でコストが課題とされてきたが、1万円以下の低価格なものや、月額料金の仕組みで初期費用を抑える商品が出てきたことで、スマートロックは本格的な普及段階に入っていくかもしれない。
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