LIXIL、富裕層向け市場を開拓し5年後100億円
第一弾はガーデンエクステリア
住宅建材を展開するLIXIL Housing Technology(LHT)は、富裕層向け市場の開拓に乗り出す。ガーデンエクステリア、サッシ、内装インテリアなどで、5年後に100億円の売上げを目指す。
LHT では、今後、新設住宅着工数が減少していく一方で、富裕層市場の拡大を期待している。同社によると、富裕層向け市場規模は600 億円。野村総合研究所の調査によると、金融資産1億円以上の世帯数は2011 年の81 万世帯から、2017 年には127万世帯にまで拡大している。こうした中でLHT では、事業領域を再編成し、新たに開拓する領域として、「魅力ある富裕層向け住宅市場」に着目した。性能・機能的な価値に加えて、感性・情緒的な価値を備えた商品開発を進め販売を強化。具体的には幅広い選択肢の中から事業提携や技術協力を行い新たな価値を創造し、また、世界基準の上質で心地よいデザインの実現を目指す。これまでの知見を生かして商品のカスタマイズとメンテナンス対応を充実させる。さらに、専用の展示場を新設するなど、高付加価値商品にふさわしい販売スタイルを確立する。
LIXIL 取締役専務役員で、LHT の吉田聡CEO は「国内の富裕層のユーザーの中には、海外メーカーが製造する高付加価値がある住宅建材を個人で海外から輸入して使用している方も多い」と話す。高付加価値商品を国内メーカーとして拡充していくことで、富裕層のニーズを取り込んでいきたい考えだ。
空とつながる上質で贅沢な「離れ空間」を提案
富裕層向け市場開拓の取り組みの第一弾商品として、ベルギーを拠点に、全国80 カ国以上にアウトドアリビング商品を展開するRENSON 社と業務提携を行い、ガーデンエクステリアを発売する。
世界トップレベルの技術・デザイン力を持つRENSON 社と共同で、「ガーデンライフを極める」をコンセプトに、空とつながる上質で贅沢な「離れ空間」を創出する「GARDEN ANNEX」を商品化した。
開閉機能のついた屋根のほか、横からの視線を遮る電動スクリーンを搭載し、柱フレームにはLED 照明を内蔵した。スマートフォンと連動することで、屋根の開閉、電動スクリーンの操作、LED 照明の調整ができる機能も持たせた。外部環境や天候などに合わせて、プライバシーを確保しつつ、快適な離れ空間を創出できる。ベースとなる主要構造については、ベルギーのRENSON 社で製造し、注文から約4ヶ月で納入する。LIXIL の独自仕様として、日本の気候に対応したガラスパネルも用意した。
LHT の2018 年3月期の売上高は5352 億円。LIXIL グループ全体の約3割を占める。今後、富裕層向けのサッシ、内装インテリアなども拡充し、富裕層マーケットで5年後に100 億円の売り上げを目指す。
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