2019.2.21

ポラスグループ ポラテック  土地活用で戸建賃貸に注力

企画型商品投入で提案の幅を拡大

ポラスグループのポラテックは、戸建賃貸の提案を強化する。戸建て注文住宅のノウハウを活かした差別化提案に加え、新たに企画型商品を投入し、土地オーナーの選択肢を広げる。

土地オーナーに対する活用提案は、アパートや駐車場などが一般的だが、アパート市場が飽和し、空室などが増えるなか、新たな提案として戸建賃貸住宅が注目を集め始めている。

ポラテックは約5年前から土地活用事業の一環として戸建賃貸住宅を手掛け、これまでに200棟程度の実績を持つ。

同社の戸建賃貸住宅は、「注文住宅で培った技術を賃貸住宅に活かす」(PO HAUS Dv アセット営業課・佐藤孝幸営業所長)が大きな特徴。利回り重視ではなく、高性能、土間つき、ガレージつき、豊富な収納、工夫した間取りなど、こだわりの商品での展開に力を入れている。また、広さも80~90平方メートルと、他物件の70~80平方メートルよりも広い。

現在、戸建賃貸として使われている住宅は古いものが多く、こうした住宅とすることで、市場で競合したときでも差別化でき、入居者に選んでもらえる住宅づくりをアピールしている。また、初期投資は一棟当たり1200万~1300万円とアパートよりも高いものの、周辺相場よりも高い賃料が設定できることもオーナーにとっての魅力となっている。

注文住宅のノウハウを活かした賃貸住宅は、市場で大きな差別化ポイントになっている

企画型の投入で初期投資を軽減し利回りを向上

これまで土地オーナーの戸建賃貸に対する認知度は高くはなかったものの、近年、徐々に高まってきているという。「築年数の経ったアパートのオーナーは、これまでと違う何かを模索している」(同)なかで、戸建賃貸に魅力を見出す人が増えているということであろう。

同社では、戸建賃貸市場に将来性を強く感じ、その深耕に力を入れる。

具体的には、企画型住宅を開発中で、間もなく市場投入する考え。これまで同社が受注した戸建賃貸は、家賃を高く設定したい土地オーナーがそれなりの投資を行ってきたわけだが、一方でそこまでリスクをとらず、利回りを高めたい人向けに開発しているもの。70平方メートルで1000万円前後の価格を想定し、投資のハードルを下げる。

戸建賃貸の場合、アパート賃貸に比べ利回りは劣るものの、ファミリー層などが住むため、空室のリスクは低く抑えられる。土地活用の一角に今後、戸建賃貸が注目されそうだ。