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米軍で賑わった時代へタイムトラベル 空き店舗をできるだけ手を加えずにリノベーション

case3. 沖縄県沖縄市その①

沖縄県中部にある沖縄市。市内にある商店街「中央パークアベニュー」が、今、観光客に注目され内外の人が訪れている。沖縄市に行くには、那覇空港からモノレール旭橋駅まで行き、那覇バスターミナルからバスで約1時間。バス停・胡屋(ゴヤ)駅で降り、少し歩き、道路から一歩入ると目指す商店街がある。そこだけが独特の雰囲気をもっている。しっかりとした箱型のように連なる2階建ての商店が道路を挟んで向き合って並び、それぞれの店舗には半円形の庇がせりだしている。

商店の前は歩道だが、それが道路よりかなり幅広くとってあるために、安心して歩けて優雅な街並みになっている。歩道と道路の間にはヤシの木が植えられていて、どこにもない異国にきたような雰囲気になる。

観光客が訪ねてくるのは商店の2階部分にある、空き店舗をリノベーションした宿泊施設「トリップショットホテルズ・コザ」。5店舗がある(2018年10月現在)。商店のなかに点在している。どれも1階商店の2階が使われている。このホテル、もともとはバーやキャバレーや美容室などだったところ。かつては多くの米軍が訪れたという。それを当時の雰囲気をそのままに活用して、できるだけ手を加えずに、個性を楽しんでもらおうという趣向。これが実際に入ってみると驚きの宿泊施設なのだ。

フロントは、カフェ・バー。そこで鍵を受け取り、目的の部屋に行くこととなる。ちなみにカフェ・バーの2階が、最初に生まれた1号店のホテル。カフェの横の階段を上がり、部屋に入ると、かつての美容室。そこには当時の重厚な美容室のスタイリングチェアが2台置いてある。店舗そのままのスペースが一部屋まるまる宿泊施設に使われているからかなり広い。92平方メートルある。約28坪だ。

隅にセミダブルベッド2台がおいてある。ベッドに周りは簡易なカーテンがあり、仕切ることができるようになっている。その横にソファとテーブル。テレビもある。隅にはキッチン、冷蔵庫、洗濯機、食器類、湯沸かし器などがおいてある。エキストラベッドもある。バスルーム、トイレもついている。無料Wi‐Fiもある。部屋が広いので家族や仲間で泊まることもできるし、小さなホームパーティも可能だ。

美容室をリノベーションしたトリップショットホテルズ・ コザ。多くの米軍が訪れた当時の雰囲気をそのまま残し、できるだけ手を加えずリノベーションした
トリップショットホテルズ・コザ1階のカフェに立つファンファーレ・ジャパン取締役の神山さん

食事は出ない。簡単な調理器具と電気コンロと最低限の食器などがおいてあるので、食材を持ち込めば、軽食を食べることも可能だ。お酒やコーヒーや簡単な食事をしたければ、フロント兼カフェ・バーに行けばいい。施設には、商店内や近くの飲食店のガイドもおいてある。それを観て、近所の店に食べに行くこともできる。商店のなかには、夕方ともなると、オープンテラスで、お酒や食事が楽しめる飲食店の営業も始まる。つまり町そのものがホテルになるというスタイルだ。宿泊客は、町で好きなところを散策して楽しむことができる。また米軍基地があり米軍が多くいたことから、ロック、ジャズなどの音楽が早くから入りライブハウスもある。一方で、沖縄の伝統芸能エイサーも熱心な取り組みが市でもされている。コザミュージックタウンが近くにあり、毎週、音楽ライブが開催されている。トリップショットホテルズ・コザでは、町のさまざまな機能をうまく連携させ、旅の楽しさを提供している。車できても契約している駐車場があるので使うことができる。

運営は株式会社ファンファーレ・ジャパン。ホテルは取締役の神山繁さんが担当している。もともとバーを経営していた。今の会社の代表取締役の島袋武志さんと出会い意気投合し街のホテルが生まれた。島袋さんは、フリーペーパーの制作を手掛けた後、映画製作、テレビ番組、イベントなどの会社を立ち上げた。もともとコンテンツ事業をしていたことから沖縄ガイドは得意とするところ。そこに宿泊が加わり誘客が立体的に動き出すという新しい形となった。(この項、続く)

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特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

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