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プレファブ工場が住宅産業の主役に

住宅・建築業界では、人手不足などを背景に、情報技術などを駆使し、建築行為を高度にデジタル化し、これまで想像もできなかったような効率化を図ろうという手法が萌芽し始めている。最近では、オープン工法を前提とした在来木造の分野で、工業化技術と、最新の情報技術の融合を図り、大型パネル受託加工事業を展開するウッドステーションが存在感を増している。

建築生産やBIMが専門の芝浦工業大学の志手一哉教授は、「今後は、建築部品のユニット化が進み、壁や、床、屋根といった面としてのエレメントを工場でプレファブリケーションする取り組みが進んでいくのではないか。ビルダーは、プレファブ工場で製造したエレメントを組み立てて住宅を建てる。そうした流れが加速していけば、様々な建築部材をユニット化しエレメントを製造するプレファブ工場の役割がさらに大きくなり、産業の主役になっていくのかもしれない」と話す。

志手教授によると、テクノロジーを駆使して在来木造の合理化を図ろうという取り組みは、すでに20年以上も前からあったという。その走りが1998年に発足した「鹿児島建築市場」だ。プレカット工場と構造設計事務所が連携し、ビルダーから受けた設計図をもとに構造の3次元モデルを起こし、プレカット工場でプレカットを請け負う。また、現場工事の進捗状況を把握し、建築部材の納入も管理する。さらに、取引の際に信頼の置ける第三者を仲介させて取引の安全を担保するエスクローの仕組みを導入してビルダーの資金調達までサポートするビジネスモデルを構築し注目を集めた。ただ、他地域での横展開も模索したが、ビジネスを推進するキープレーヤーの不在により普及拡大には至らなかったという。こうした前例を踏まえて、志手教授は、「テクノロジーを駆使した住宅建築の生産合理化を目指す上では、熟練の職人が活躍する建築現場と、IT化、情報化といったデジタル、両方の知識、ノウハウを持つ人材を確保できるかに将来は大きく左右される」と指摘する。

テクノロジーは、20年前とは比べようもないほど進化している。あとは、熟練の職人のノウハウをどのようにテクノロジーに置き換えていくかが問われていると言えそうだ。その先には、プレファブ工場を主役とする新しい住宅産業の勃興が見え隠れする。

ウッドステーションが展開する大型パネル受託加工事業では、工場で柱、サッシ、断熱材などを工場で組立て、建築現場に搬入する

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特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

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