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2018.8.20

災害リスク情報を積極的に知らせよう

先の西日本を中心とした豪雨は、各地に甚大な被害を与えた。河川の氾濫、土砂崩れなどにより、家屋の浸水害やインフラの断絶などが相次いだ。何より、人的被害は大きい。

今回の災害における土砂災害や浸水域が、事前に自治体が作成していたハザードマップとほぼ一致していた。あらかじめ居住地域などの災害リスクを把握しておくうえで非常に有効であることがあらためて確認されたわけだ。

ハザードマップの作成・周知は平成17年に義務化された。各自治体が取り組みを進め、今ではホームページなどでさまざまな災害リスクを知ることができる。ただ、その周知が徹底されているとは言い難い。

国も手をこまねいているわけではない。例えば、国土交通省は全国の市町村が作成したハザードマップを、ハザードマップポータルサイトにまとめて公開している。「土砂災害警戒区域等」、「津波浸水想定」、「洪水浸水想定」について、好きな場所の危険度などがわかる。

国土交通省は「重ねるハザードマップ」に洪水浸水想定区域を追加。好きな場所の土砂災害、津波浸水、洪水浸水のリスク情報を重ねて表示することができる

それぞれの災害リスク情報はこれまでも公開されていた。しかし、それをポータルサイトとして一つにまとめることで、より便利に簡単に活用できるようにしているのである。

それでも、いざ自然災害が発生すると大きな被害が発生してしまう。

いつ起こるか分からない災害から身を守るため、暮らしている場所がどのようなリスクを持っているのか、どこに避難すればよいのかを事前に知っておくことは非常に重要だ。

住生活産業を標榜する住宅産業界には、民間の立場から災害リスク情報を周知し、活用を促す取り組みが求められるのではないだろうか。

国土交通省は平成25年から不動産総合データベースの構築に向けた取り組みを進めてきた。不動産にかかわる情報を集約・管理し、消費者に対して適宜適切に提供するものだ。その情報項目の一つとして「ハザードマップ・浸水想定区域等」が入っている。災害リスクの情報は、不動産情報としてはネガティブな要素に入るが、こうした情報を積極的に提供していくことこそ、住宅産業界が担う役割であろう。

不動産総合データベースは、今年の9~10月頃に具体的な方向性が明らかになり、今年度中には運用が開始される予定だ。

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ハウジング・トリビューンVol.634(2022年2号)

特集:

進化する「wallstat」が木造住宅づくりを変える

地震大国といわれる日本において、住宅の地震対策は欠かすことができない。また、遠くない将来に必ず起こるといわれる南海トラフ地震と首都直下型地震などの巨大地震に備え、住宅には、より高いレベルの耐震性能が求められている。こうした中で近年、存在感を高めているのが、木造住宅の耐震シミュレーションソフト「wallstat(ウォールスタット)」だ。木造住宅を3次元的にモデル化し、過去に起きた地震や想定される巨大地震など様々な地震動のデータを入力することで、木造住宅の地震による揺れを動画で解析し構造プランを強化できる。

耐震性能の可視化により、エンドユーザーに対しても説得力を持って高耐震住宅の重要性をアピールしやすくなるため、wallstatを活用して、建てる前に住宅を揺らし、壊し、シミュレーションを行い、より耐震性の高い、安全性を高めた住まいを実現し、普及を目指す住宅事業者も増えてきている。

2022年1月には、wallstatのバージョンアップにより、耐震シミュレーション機能が強化された。ユーザーの声を反映し、計算時間を約2分と、従来の10分の1に短縮。より使いやすいものへと進化している。wallstatで耐震シミュレーションをすることがあたり前という時代になっていきそうだ。

併せてwallstatに組み込みシミュレーションできる建材、連携できるソフトウェアも紹介する。

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