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2018.7.31

パナソニック ホームズ 木造で分譲事業領域を拡大

定借活用、新工法の採用で新たな提案

グループ一体となった取り組みの第一弾の分譲を開始

定期借地権を活用し、新工法を採用した住宅の分譲を開始。これまでの鉄骨造によるものと棲み分けを行い、低価格帯の市場を開拓する。

パナソニック ホームズが、戸建分譲住宅事業において新たな展開を開始した。「パークナードテラス 桜区大久保」(埼玉県さいたま市)で、新工法「PSJ工法」を採用し、定期借地権を活かしコミュニティを育める住環境を提案した。

中長期的に新設住宅着工戸数の減少が予測され、野村総合研究所では、持家・分譲の着工は2020年に43万戸、2030年には29万戸へ減少していくと見込んでいる。

こうしたなか、同社では従来取り組んできたブランド力と商品性能を活かした2700万円以上の戸建分譲事業の事業領域を2000万円以上へと拡大していく。そのポイントが、木造建築技術の開発による高品質・ローコスト住宅の実現である。従来の鉄骨造住宅による分譲と棲み分けを行い、木造住宅で市場領域を拡大していく考えだ。

その木造分譲事業で、2025年に600億円の売上目標を掲げる。その実現に向けた第一弾となるのが「パークナードテラス 桜区大久保」である。

センターガーデンを囲うゲーテッドタウン

「パークナードテラス 桜区大久保」のポイントは①定期借地権を活用することで所有権では実現しにくい共用地を活用した提案、②木造住宅の新工法「PSJ工法」の導入や設備機器なども含めたオールパナソニックの住宅、③パナソニック ホームズ、パナソニック エコソリューションズ社、パナソニックES建設エンジニアリングの3社一体となった街づくり―という3点だ。

この物件は同社にとって久しぶりの定借物件となるが、プロジェクトそのものがリースホールド(定期借地権)分譲の事業性検証を目的としている。

2022年に大量の生産緑地が指定解除となる、いわゆる「2022年問題」で都市農地の宅地化が進むとみられている。同社では「売りに出される土地は多くなく、多くは所有権を維持したまま活用を図るのではないか」(三宅悟・執行役員 街づくり事業部長)とみるが、活用といっても賃貸集合住宅は市場が飽和状態。そこで注目されるのが定期借地権付き住宅である。

従来の定期借地権付き分譲住宅は、主に取得価格を抑える手段として活用されており、開発道路をつけ、小さく区割りして個々の住宅を建てるという、通常の所有権分譲住宅と変わらない街並みがつくられてきた。

これに対して「パークナードテラス 桜区大久保」は、共用庭のある、ゆとりあるランドスケープを提案する。

具体的には開発道路を設けずにオープンでゆったりとした区画割とし、全6戸を共用地である「センターガーデン」を囲んで配置する。さらに「ゲーテッドタウン」として安心・安全とコミュニティの醸成を意識した。

「道路をなくし庭をシェアする考え方。定期借地権でしかできない提案を享受してもらう」ことが狙いだ。

借地料は2万4400円/月、保証金は150万円、建物販売価格は2608万~2862万円(税込)。通常、定期借地権付き分譲住宅は所有権分譲住宅の60%程度の価格設定であるというが、「パークナードテラス 桜区大久保」は90%。付加価値を高めたこれまでになかった定借分譲がユーザーにどのように評価されるか、価格も含めた検証を行う。

定期借地権を活かし、道路をつくらずオープンな共用庭を設けた
6棟の住宅すべてが「センターガーデン」を囲む形で配置
すべての住戸のリビングから「センターガーデン」をのぞむことができる
駐車場、インターホン、郵便受けなどをゲートの外側に配置。外部と結界性を持たせ安心・安全とコミュニティを形成する
駐車場、インターホン、郵便受けなどをゲートの外側に配置。外部と結界性を持たせ安心・安全とコミュニティを形成する

大型パネルでコストを短縮
新工法を木造分譲住宅の柱に

住宅は新工法「PSJ工法」を採用する。パナソニック アーキスケルトンデザインが開発したもので、軸組工法をベースに、断熱材やサッシを一体化した大型壁パネルにより工期短縮を図ることができるのが大きな特徴。今後、基本的に分譲住宅の木造はPSJ工法を採用していく考えだ。

事業のスキームは、パナソニック エコソリューションズ社が設計・施工、パナソニック ホームズが販売、パナソニック ホームズ不動産が借地の管理を行う。グループで取り組むことで地域密着の街設計からの参入による建物一括設計・施工で、パナソニック商材をトータルで受注することができる。

「パークナードテラス 桜区大久保」は、パナソニック ホームズの分譲住宅事業の新たな取り組みであると同時に、定期借地権を活用した新しい街づくり、新しい暮らし方の提案までも含めた検証事業なのである。

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ハウジング・トリビューンVol.631(2021年22号)

特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

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