結果としてのZEH
平成30年度に向けて、再びZEHをめぐる動きが騒がしくなってきている。東京で開催された(一社)ZEH推進協議会のセミナーでは、経済産業省、環境省、国土交通省の3省が一堂に集い平成30年度のZEH施策を説明したこともあり、会場は満員であった。
3省では、連携しながらZEH推進に向けた取り組みを強化していく方針だ。これまでのZEHやNearlyZEHに加えて、ZEH+やZEH Oriented、ZEH-Mなど、様々なカテゴリーが設定され、それぞれが補助対象になる。さらに、国土交通省では、ZEHをさらに進めたLCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅への支援も開始する。前出の(一社)ZEH推進協議会でも、ZEHに留まることなく、LCCM住宅の普及促進にも取り組んでいく方針だ。
個人的には、住宅の環境性能はもはや基本的な性能のひとつだと考えている。地球温暖化が深刻化するなかで、住宅が未来世代に向けた社会インフラになることを考慮すると、少なくともこれから建築する住宅は一定以上の環境性能を備えておくべきだ。また、断熱性能と居住者の健康リスクに関する因果関係が明らかになるなかで、居住者の生命や財産を守るという住宅の根源的な役割という点でも、環境性能は不可欠である。
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