経産省、民泊でフロントの設置義務なしを明確化
コンビニなどでのチェックインが可能に 簡易宿所営業での民泊普及に弾み
経済産業省は旅館業法による簡易宿所営業の許可を取得して提供する民泊サービスにおいて、これまでグレーゾーンとされてきたフロントの設置義務について、同法上は必要ないとする見解を示した。これにより、コンビニなどでチェックインするサービスが可能になり、民泊の普及に弾みがつきそうだ。
来年1月をめどに施行される予定の民泊新法「住宅宿泊事業法」が話題となっているが、現時点でも、旅館業法による簡易宿所営業の許可を取得する方法(簡易宿所民泊)と、国家戦略特区に指定されている自治体から許可を取得する方法(特区民泊)で、民泊サービスを提供できる。簡易宿所民泊については、営業できる場所が限定されたり、求められる設備の要件などが厳しい一方で、年間の営業日数には制限がないなどのメリットがある。このため、簡易宿所民泊事業に乗り出している事業者も増えている。
こうした中で、最近、簡易宿所民泊で、フロントを設けない事例が増えている。フロントの設置や運営に関わるコストが負担になるなどの問題があるためだ。また、空き家を利用する場合は、フロントの設置が難しいということもある。
だが、これまでは簡易宿所民泊でのフロントの設置義務については、事業者から見てはっきりしない部分があった。このため、経済産業省は「グレーゾーン解消制度」を活用した事業者からの問い合わせに応じ、自治体によってはフロントの設置義務を課しているところもあり設置した方が「望ましい」が、旅館業法上は設置義務はないと回答した。
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