誰のためのZEH


(一社) ZEH 推進協議会が活動を開始した。 ZEH ビルダーとして登録された中小の地域ビルダーを中心として、 ZEH のさらなる普及促進に向けた活動を行っていく方針だ。

初代代表理事には、発起人の一人でもあるエコワークスの小山貴史社長が就任。小山社長は、「住宅事業を通じて地球環境問題の解決に貢献することが社会的な役割である」という強い理念を持っており、地域ビルダーのなかでも先進的な取り組みを進めている。その想いの強さは「エコワークス」という社名にも現れている。

ZEHについては、ZEHビルダー登録社数が5600件を超えるなど、予想以上の盛り上がりを見せている。しかし、その一方で「生活者視点が欠けている」という指摘もある。

生活者視点で見た時にZEHの魅力が分かり難いというわけだ。この点について小山社長は「ZEH化による光熱費削減効果だけでも、充分に生活者のメリットになり得る」と指摘する。(一社)ZEH推進協議会としても、この点を訴えていきたい考えだ。

光熱費の削減効果以外にも、健康維持増進効果、災害時のエネルギーリスク抑制効果など生活者にとってのメリットはまだまだある。それでもなお、「ZEHによってどのような暮らしが実現できるのか―。それが見えてこない」という声もある。他分野の研究者の方と「ZEHは暮らしとつながりにくいという指摘もある」という話をしたことがある。その研究者の方の意見は「暮らしのエネルギー負荷を減らしていくということは、現代人の責務ではないでしょうか。それだけ地球環境問題は深刻です」というものだった。

居住者の暮らしをより豊かにするということは、住宅の最も重要な役割である。しかし、その一方で住宅を次世代に引き継ぐ社会インフラとして捉えるのであれば、出来るだけエネルギーを浪費しない暮らしを実現していくことも重要な役割ではないだろう。もしかしたら、そこには現代の生活者の暮らし像は見えてこないのかもしれない。しかし、未来の子ども達の笑顔は見えそうな気がする。ZEHの普及に向けて、生活者のメリットやZEHで実現する暮らし像を明確にしていくことも当然ながら大事だが、前出の研究者のような消費者を増やしていく活動も求められそうだ。

ZEHで未来の子ども達が笑顔に

 


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