(一社)木創研 パッシブ型ZEHの6棟目が完成

新たな部資材の開発にも注力


(一社)木創研は、2015年6月の設立以来、低コストのパッシブ型ZEHの普及を推し進めている。今年4月には、6番目の事例となる「広窓パッシブ型ゼロエネルギーハウス」を千葉県柏市に完成させた。超高断熱性能をもつ木製クワトロサッシや、耐力格子壁などを導入した。

(一社)木創研の推進するパッシブ型ゼロエネルギーハウスとは、自然素材や自然エネルギーを活用しながら低コストで建てるZEH。高断熱性能の木製クワトロサッシを使用することで、コストをおさえながら外皮全体の性能を高めることができる。

木製クワトロサッシは、木製サッシメーカーのキマドと中村勉総合計画事務所が共同開発した4重ガラスの木製サッシ。Low-E膜を張り、ガラスそれぞれの中空層にクリプトンガスを注入したタイプは熱貫流率0.51という性能を誇る。ペアガラスをはめこんだ2枚の障子を一体化し、連動して開閉させる仕組みになっている。

省エネに貢献する建材・設備や自然素材の建材を採用

今年の4月には「木創研広窓パッシブ型ゼロエネルギーハウス」の6棟目が千葉県柏市に完成した。

同物件では、コストを抑えるため、Low-Eガラスや中空層にガスを封入していない木製クワトロサッシを採用した。壁や屋根には高性能グラスウールを充填し、外皮の平均熱貫流率は0.44に達している。

6棟目となるパッシブ型ZEH。木製クワトロサッシや耐力格子壁、季節に応じて日射コントロールを可能にする庇や越屋根を採用した

省エネに貢献する様々な工夫も施した。ベランダの窓側には、木創研ならではの工夫を施した耐力格子壁を取り付けた。耐力格子壁は耐力壁として住宅の耐震性を高めたり大開口実現に貢献するだけでなく、格子の間からの日射取得を可能にしている。現在、木創研と、木創研会員の岡部、秋田グルーラム、中村勉総合計画事務所の4社で、より強度の高い耐力格子壁の開発を進めている。

また、ベランダの上には、季節ごとの太陽の傾きを計算して角度や長さを調整した庇を設置。夏は日射を遮り、冬は部屋の中まで日射が入るように設計した。ほかにも、床下に空調設備や空調の吹き出し口を置くことで冷温された空気を循環させるなど、パッシブな考えに基づいた様々な工夫を施している。

内装には、おがくずを混ぜた壁クロスや無垢フローリング、自然塗料、本畳などの自然素材の建材を採用した。

5月23日にはパッシブ型ZEHの考えを広めるためのセミナーを開催。写真は木製クワトロサッシを紹介する木創研の中村勉理事長(中村勉総合計画事務所所長・写真右)と木原正進副理事長(キマド代表取締役・写真左)


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