New   2025.7.1

5月住宅着工、4万戸台に 1963年以来の低水準

駆け込み反動減止まらず

 

国交省の発表によると、2025年5月の新設住宅着工戸数は、前年同月比34.4%減の4万3237戸だった。省エネ基準の適合義務化や、4号特例の縮小による駆け込み需要で急増した3月からの反動減が止まらず、1963年1月以来、62年ぶりに4万戸台に落ち込んだ。

利用関係別にみると、持家は同31.8%減の1万1920戸、貸家も同30.5%減の1万8893戸だった。また、分譲住宅については、マンションの減少幅がとくに大きい。着工戸数は、4778戸と前年同月比で56.5%減少し、半分以下に落ち込んだ。さらに、分譲戸建ても同29.9%減の7083戸と振るわず、分譲住宅全体では同43.8%減の1万1924戸となった。

地域別でみても、全ての地域で着工戸数が減少している。首都圏が1万6902戸(同31.5%減)、中部圏が5566戸(同22.3%減)、近畿圏が7132戸(同36.0%減)、その他地域が1万3637戸(同40.5%減)。

近畿圏以外の地域では、分譲マンションの不調がとくに目立つ。中部圏では、同74.6%もの減少だ。逆に、近畿圏では貸家が同51.2%減り、最も減少幅が大きかった。

なお、工法別ではプレハブが同9.3%減の6962戸、ツーバイフォーが同26.4%減の5251戸となっている。

直近1年間の住宅着工の推移