木造住宅建築費、上昇に歯止め掛からず 25年は過去最高の2393万円
経済調査会の動向調査で急騰鮮明に
木造住宅の建築費が上昇し続けている。特に、コロナ禍収束期から現在にかけての上昇が著しく、(一財)経済調査会の調査をみると、2025年の木造住宅建築費は前年比で59万円増加し、過去最高の2393万円となった。建築費の推移を指数化した木造住宅建築費指数も140.1ポイントと過去最多だ。
木造住宅建築費指数とは、同会が発行する「積算資料ポケット版住宅建築編」に掲載されている資材等単価を基に、木造住宅1棟当たりの建築費を算出して指数化したもの。09年を100として計算している。
この指数の基礎データとなる建築費は、09年に1708万円(坪単価56.8万円)となって以降、毎年1%程度の緩やかな上昇をみせ、21年には1996万円(同66.4万円)となった。この間の価格上昇幅は288 万円であり、21年の木造住宅建築費指数は、116.8ポイントだった。
その後、コロナ禍の収束とともに建築資材価格が急上昇。この影響により、22年に建築費は一気に前年比10%超急騰し、2208万円(同73.4万円)となった。以降も人件費の上昇などを背景に建築費は年2%超の伸びで推移し、25年は2393万円(同79.6万円)となっている。21年からの4年間で、建築費は397万円も上昇した。
この結果、25年の木造住宅建築費指数は140.1と過去最高を更新。21年からの上昇幅は23.3ポイントとなっており、近年の価格急騰が鮮明になった。
なお、費目別に建築費指数の動向をみると、建築工事指数と諸経費指数は22年に、設備工事指数は23年にそれぞれ急上昇している。現在まで上昇は続いており、25年は建築工事指数が143.4ポイント(前年比3.1ポイント増)、設備工事指数が131.6ポイント(同4.7ポイント増)、諸経費指数が136.0ポイント(同3.3ポイント増)となっている。

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