リサイクル困難な繊維強化プラを塗り壁材に
LIXILが新技術開発
LIXILは、繊維強化プラスチックを塗り壁材にリサイクルする新手法の開発に成功したと発表した。
繊維強化プラスチックとは、樹脂にガラス繊維などを組み合わせた複合素材。しかし、利便性が高い反面、リサイクルが難しく大半が埋め立てや焼却処分されているのが現状だ。
今回開発した新手法は、樹脂を高温で炭化させた後に粉砕し、塗り壁材の一部として再利用するもの。繊維強化プラは耐熱性が高いため、炭化させる工程に苦労したという。温度や焼成時間、酸素濃度などの条件を細かく変更し、試行錯誤の上で開発に至った。
一般的な漆喰の塗り壁材は黒く色付けをするときに炭や顔料を混ぜるが、そうすると強度が落ちるという難点がある。一方、今回の塗り壁材は、もともと濃いグレー色をしているため、何も混ぜなくても黒系の塗り壁材として使用できる点が強みだ。
なお、開発した塗り壁材は、LIXIL の文化施設「INAXライブミュージアム」内に2025年4月17日にオープンする「トイレの文化館」の壁として使用されている。

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