ウッドデザイン賞2部門で住友林業が奨励賞
木造人工衛星、10階建木造の実大振動台実験で
住友林業は、ウッドデザイン賞2024の上位賞である奨励賞を2部門で受賞した。奨励賞の受賞は3年連続。
受賞したのは、技術・建材分野/ハートフルデザイン部門から木造人工衛星「LignoSat」と、調査・研究分野/ソーシャルデザイン部門から10階建木造実大振動台実験プロジェクト「NHERI TallWood Project」の2つ。
LignoSatは、京都大学と共同で約4年をかけて開発した木造の人工衛星。NASA/JAXA の安全審査を通過しており、世界で初めて、宇宙での木材活用が公式に認められた事例だ。筐体部分の6面パネルに、住友林業の北海道紋別社有林から切り出したホオノキ材を使用している。
審査員からは「新領域での木材利用の可能性を追及した意欲的な試み」と評価された。
一方、NHERI TallWood Projectは、米国での10階建木造建築による実大振動台実験プロジェクト。まず、米国研究者などが耐力部材に通した鋼棒やワイヤーロープに引張力を持たせて強度を高める「ポストテンション耐震技術」を使い、木造躯体で10階建の試験棟を建築。住友林業は、この試験棟を同社オリジナルのポストテンション仕様に改修し、日本の耐震基準に適合させた上でその耐震効果などを検証した。
その結果、阪神・淡路大震災級の大地震を含む複数回の揺れに耐えるなど高い耐震性を確認。加えて、構造躯体である木材には一切ダメージがなかった。このことから、中高層木造の耐震性能とポストテンション耐震技術が高いレジリエンス性能をもつことを実証した。
講評では、海外での実証実験結果と国内の耐震基準への適合を研究している実績が高く評価された。
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