野村不動産、職住一体の住宅を供給
第一弾物件を品川に竣工
野村不動産は、賃貸住宅領域で新たに「コリビング賃貸レジデンス」事業に参入すると発表した。
コリビング賃貸とは、シェア型賃貸住宅とコワーキングスペースが融合した「職住一体」の居住形態のこと。コロナ禍を契機にライフスタイルやワークスタイルが多様化したことなどから、欧米を中心に注目を集めており、世界全体の市場規模として2028年まで約30%の年平均成長率が見込まれている。
ただ、国内で供給されているシェア型賃貸の多くは収容人数30人未満の小規模な物件であるほか、築年数も20年を超えるものが多いことから防音・防犯性の低さ、設備の劣化などが入居者のネックとなっている。
そこで野村不動産は今回、同事業への参入にあたってこれまでの不動産開発力とコワーキング運営実証で培ったノウハウを活用。100戸を超える大型のシェア型賃貸住宅に焦点を当て、「大型×新築」を強みとした新事業「TOMORE(トモア)」をスタートする。
TOMOREの事業コンセプトは「ひとり暮らしを、ひらく暮らしに。」。供給する物件には、居住空間に広く都会的なリビングスペースと仕事や交流に最適なコワーキングスペースを併設しており、「ライフ」と「ワーク」双方の充実を望む20~30代の若年層をターゲットに展開する。
また、施設内には専属運営スタッフの「コミュニティオーガナイザー」が日中滞在し、ワークショップの開催などを通じて入居者同士の交流を支援する。一般的なシェアハウスなどでは、交流体験の有無が入居者自身に委ねられることが多いが、TOMOREではコミュニティオーガナイザーが居住者の興味関心に沿ったイベントなどを計画することで、コミュニティの形成につなげる。
2025年2月に第一弾物件となる「TOMORE品川中延」が竣工予定。今後も順次供給物件を増やし、各拠点のコワーキングスペースの相互利用を可能にすることで、より拡張的なコミュニティ運営を目指す。
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