2023.1.24

徹底的に美しさを追求した 屋根一体型太陽光パネルを本格発売

材工込みでエンドユーザーに販売

モノクローム(東京都中央区、梅田優祐代表取締役CEO)は、徹底的に美しさにこだわった屋根一体型太陽光パネル「Roof-1」を今春から本格販売する。材工込みでエンドユーザーを中心に販売していく方針だ。

モノクロームは、ソーシャル経済メディア「NewsPicks」の発案者でもある梅田優祐氏などにより2021年に設立された会社。梅田氏が自宅を建設する際に、理想の住宅用太陽光パネルと、あらゆる設備機器をワンストップで制御できるUXのよいHEMSがないという問題に直面し、CTOであるラス・イズラム氏とともにモノクロームをスタートさせた。

モノクロームでは、機能性だけでなく、デザイン性にも徹底的にこだわった屋根材一体型太陽光パネル「Roof-1」の開発に着手し、いよいよ今春から本格販売をスタートさせる。

ガルバニウム鋼板の金属屋根と太陽光発電をデザイン的に一体化

「Roof-1」の最大の特徴がそのデザイン性の高さ。長さ6尺の縦葺き用のガルバリウム鋼板の金属屋根材と太陽光発電のモジュールを一体化させることで、太陽光発電の存在感を消すことに成功している。

金属屋根のカラーはブラックだが、太陽光発電のモジュールはどうしても青みがかった色になってしまう。そこで「Roof-1」では、太陽光発電モジュールの導線などを工夫することで青みを抑えることに成功。これによって、金属屋根と太陽光発電モジュールをデザイン的に一体化させている。

また、薄型の強化ガラスを採用しており、屋根材と太陽光発電モジュールを合わせた厚さは25㎜程度で、シンプルかつシャープな意匠性を具現化している。

今春から本格販売する屋根一体型太陽光パネル「Roof-1」

施工性にも配慮 20年の製品・出力保証も

同社の乾岳志氏は、「一般的な金属屋根の施工業者の方々でも施工できる製品づくりにこだわった」と語る。

例えば、モジュール同士を接続するケーブルの形状に工夫を施し、ワンタッチでケーブル接続ができるようにしている。電気工事のノウハウがない屋根施工業者でも、問題なくケーブルを接続することが可能だ。

デザイン性や施工性だけでなく、性能や品質についても「自信をもってお勧めできるレベル」(乾氏)だという。その自信の現れが、製品と発電出力の20年保証。20年間にわたり、製品の不具合や一定以上の発電出力を無償で保証する。

 今後はオリジナルのHEMSも市場に投入していく予定だ。同社の岡村美子氏によると、「自動車で言えばテスラのように、ひとつのデバイスで家中の設備や家電をコントロールできるようなHEMSを提供していきたい」としている。

こだわりの強いエンドユーザーを中心に訴求

同社では、今春からWebを中心に「Roof-1」を販売していく。基本的には、エンドユーザーへ材工込みで販売していく方針だ。そのため、施工体制の整備なども進めている。

また、建築家とのコラボレーションなども進めていく方針だ。

NOT A HOTEL(東京都渋谷区、濵渦伸次代表取締役CEO)と連携し、自宅や別荘として好きな場所に建てることが可能な「NOT A HOTEL PRODUCTS」に、Roof-1を搭載したモデルを販売することも決定している。ホテルにもできる別荘をオンラインで販売しているNOT A HOTELでは、2023年夏頃に「NOT A HOTEL PRODUCTS」の販売開始する予定だ。

徹底的に美しさにこだわり、金属屋根と太陽光発電モジュールをデザイン的に一体化

モノクロームでは、こうした他社とのコラボレーションなどにも積極的に取り組んでいこうとしている。加えて、今後はリフォーム需要への対応なども視野に入れており、住宅用太陽光発電マーケットに新たな変化をもたらすことになりそうだ。