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2022.5.24

建設資材の高騰 円安で事態がさらに深刻に

さらなる住宅価格の価格転嫁も必至か⁉

建設資材の高騰がさらに深刻化している。ウッドショックの影響が続く状況の中でウクライナ情勢が悪化し、ここきての円安の進展が事態をさらに悪化させようとしている。

2021年の春先くらいから顕在化してきたウッドショック。世界的な木材需要の高まりやコンテナ不足などによって木材価格が高騰し、一時は海外から木材を調達することさえ難しいという状況に陥った。その後も木材価格の高騰は続いており、その影響は合板などにも及んでいる。

一時期と比較すると価格面さえ折り合えば木材を調達できるようになるなど、状況が安定化してきたと捉えるむきもあるが、一部で「プレカット業者がホームセンターへ木材を買いに行っている」といった声が聞かれることも事実だ。

こうした状況にウクライナ情勢の悪化が追い打ちをかけている。「このままでは夏頃に状況がさらに悪化するのでは」と見る関係者も少なくない。

価格高騰は木材だけに留まらない。鉄鋼なども軒並み調達価格が上昇しており、「サプライヤーの言い値で取引きせざるを得ない」という状況が常態化しつつあるようだ。さらには昨年から建材・設備メーカーの価格改定も相次いでいる。

こうした状況をさらに悪化させているのが円安の進展。輸入に依存している資材を中心として、さらに資材価格が高騰していく懸念が高まっているのだ。「過去に経験したことがない程、価格上昇圧力が高まっている」と口にする建材メーカーも出てきており、さらなる価格上昇は免れないという状況になってきている。

建設資材物価指針は21カ月連続のプラス

(一財)建設物価調査会が発表したレポートによると、4月の建設資材物価指数は建設総合の全国平均で21カ月連続のプラスを示しており、2021年以降、最高値を更新し続けているという。

下のグラフは、主な資材の建設資材物価指数の推移をまとめたものだが、とくに紙・木製品と鉄鋼の上昇が顕著だ。

紙・木製品のなかでは、とくに製材と合板の物価指数が著しく増加しており、やはりウッドショックの影響が色濃く反映されている。

多くの大手ハウスメーカーが既に価格改定に踏み切ったところだが、このまま資材価格の高騰が続けば、再度の価格改定も視野に入ってくることになりそうだ。地域ビルダーなどにとっても、「さすがに持ちこたえられない」という状況が続いており、価格転嫁は避けられない。

ウッドショック、ウクライナ情勢、そして円安。この3重苦を住宅業界はどこまで持ちこたえられるのか―。難しい局面を強いられることになりそうだ。

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