お知らせ ◆無料会員の新規登録に不具合が発生する場合がございます。ご登録いただいた後に確認のメールが届いていない場合、お手数をおかけし恐縮ですが再度ご登録の手続きをお願いしております。  ◆ハウジング・トリビューン最新刊Vol.629(2021年20号)好評発売中です   ◆有料会員サービス「Housing Tribune Online Premium」がスタートしました (2021.4)  ◆ハウジング・トリビューンが注目する注目の業務改善ツール 一覧はこちら (2020.10) ◆住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜発売。ご購入・年間定期購読はこちら建材・設備情報サイト「スマテリアル」は福井コンピュータアーキテクトの「3Dカタログ.com」と連携しています(2019.12)

2021.10.14

YKK AP 性能向上リノベの普及へ 全国の工務店と協働体制を構築

「性能向上リノベの会」を発足し、累計1万棟の実績目指す

YKK APは「性能向上リノベの会」を発足した。全国の工務店と協働し、戸建住宅の性能向上リノベーションを普及させていきたい考えだ。今後、2030年度までに累計1万棟の性能向上リノベを手掛けていくことを目指す。


YKK APでは、2017年度から「戸建性能向上リノベーション実証プロジェクト」として、各地でリノベーション事業者と協力しながら戸建住宅の性能向上リノベーションを手掛けてきた。

HEAT20のG2グレードの省エネ性能と耐震等級3相当という性能基準を設定し、性能向上リノベーションの効果やビジネスとしての可能性を検証してきたという。実証プロジェクトのひとつである「鎌倉の家」では、UA値が2.90であったものがリノベーション後には0.39にまで性能が向上。22℃設定の暖房を午前0時に切り、翌朝5~6時の室温を測定した結果、リノベーション前は8℃であったものが16.4℃にまで上昇したという検証結果も得られた。耐震性能についても、木造住宅倒壊解析ソフトウェアであるwallstatによる耐震シミュレーションによって効果を検証。リノベーションによって耐震性能を大きく向上することが可能であることが確認できた。

一方、リノベーションコストが2000万円前後かかることも分かり、「改修コストを抑えながら性能向上を実現するために、目指すべき性能値や施工方法、仕様選定などが今後の研究課題」(YKK APリノベーション本部 米山浩志 事業企画部長)といったことも分かってきている。

こうした実証プロジェクトで得たノウハウを活かし、全国の工務店と協働しながら性能向上リノベーションを推進するために、今回、「性能向上リノベの会」を発足した。同社執行役員の菊井利樹 リノベーション本部長は、「住宅事業者の皆様と一緒になって、多くの勉強をしながらオンリーワンの会にしていきたい」と意気込みを語る。

建物の調査や費用の算出を簡単に 技術・営業面でサポート

「性能向上リノベの会」では、技術サポート、業務サポート、営業サポート、情報提供のためのネットワーク構築などを行う。

技術サポートでは、52項目からなる建物の調査リストなどを用意するほか、この建物調査リストの内容を入力することで工事費用を確認できるツールなどを提供。

加えて、築年数やリノベーションのパターンによって改修例などを可視化するといったサポートも行う。例えば、持家を住み続けるためのリノベーションなのか、中古住宅の購入と同時に行うリノベーションなのか、事業者が行う買取再販事業のためのリノベーションなかといったパターンごとに、最適な改修例などを示していく。

さらに、外部の企業が提供するサービスを利用することも可能だ。エヌ・シー・エヌが行う省エネ計算サービスやiYellの住宅ローンに関するサービス、住宅あんしん保証のリフォーム瑕疵保険・インスペクション、M’s構造設計の耐震診断・耐震補強計画の提案サービス、エーディーエル 一級建築士事務所の補助金申請業務など、多様なサービスを用意している。

営業サポートでは、専用サイトを開設するほか、消費者に分かりやすい形で断熱性能や耐震性能の性能値を見える化する独自の認定制度も創設する。

戸建性能向上リノベーション実証プロジェクト「鎌倉 常盤の家」

2022年度に200棟、2024年度に1000棟、2030年度に1万棟を目指す

「性能向上リノベの会」に加盟するには、①性能向上リノベーションの普及に尽力、②国土交通省のリフォーム事業者団体登録簿の構成員である、③または建設業許可/宅建業/設計事務所登録を取得していること、④YKK AP商品を積極的に採用することなどの要件を満たす必要がある。

会費は、入会金が5万円、年会費が3万円。建材流通店などを対象とした賛助会員制度もあり、こちらは入会金3万円、年会費1万円となっている。

同社では、2022年度までに200社で累計200棟の性能向上リノベーションを行う体制にしたい考えで、既に40社程度が参加を検討しているという。さらに、2024年度に500社・実績累計1000棟、2030年度に実績累計1万棟を目指していく方針だ。

同社の増改築分野への出荷実績のうち、51%が高断熱化(樹脂窓10%、アルミ樹脂複合41%)しているが、「性能向上リノベの会」の活動などを推進していくことで、2024年度までに80%にまで引き上げ、「新築と同じレベルの高断熱化を実現していきたい」(菊井本部長)としている。

Housing Tribune最新刊

住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜日発売。年間購読者には電子版News Report「Housing Tribune Weekly」を配信しています。

ハウジング・トリビューンVol.631(2021年22号)

特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

目次を見る

関連記事