住宅企業、オンラインセミナーに活路

複数人が同時に参加、知名度向上などを期待

「ステイホーム」が叫ばれる中、オンラインセミナーを展開し、今後の営業活動に活路を見出そうという住宅企業も出ている。

ヒノキヤグループは5月23日、「納得・お得 後悔しない家づくりオンラインセミナー」と題したセミナーをインターネット上で開催する。テーマは「永く快適にくらすために」。セミナー参加者は、講師を務める東京大学大学院工学系研究科建築学専攻の前真之准教授と、快適で健康な生活を末永く支える家造りについて考える。

ヒノキヤグループは500人規模のwebセミナーを計画している

こうしたインターネットを使ったセミナーは同社では今回が初めてという。同社は新時代冷暖システム「Z空調」を軸に、住宅の売り上げを伸ばしている。「オンラインのため、移動もなく、全国からセミナーに参加できる。Z空調を含めヒノキヤグループの知名度向上につなげたい」と期待する。同社は500人の参加を計画する。

アキュラホームは支店を中心にwebセミナーを展開。今月9日には千葉支店で、「今だからおうちdeゆっくり『おカネの授業』」と題したwebセミナーをテレビ会議アプリ「Zoom」を使って開催した。ファイナンシャルプランナーが、住宅ローンなどお金にまつわる話を分かりやすく解説した。セミナーは午前、午後の2回行われ、それぞれ30人を募った。

住宅メーカーは、外出自粛などからオンラインによる個別相談を相次いで導入している。ただ、個別相談の場合、オンライン上ではあるものの対面となるため、煩わしさなどから利用をちゅうちょするケースも考えられる。複数人を対象にした対面不要なwebセミナーだと、こうした客のちゅうちょを取り除くことができるわけだ。

大型連休の時期ぐらいから始めた同社のwebセミナーだが、「お客様からの評判は良い」(同社)と手応えをつかむ。

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特集:

災害広域化に備え、求められる数、速さ、居住性

近年、大規模な自然災害が相次いでいる。平成22年度から令和元年度までで半壊以上の住家被害が1000戸以上の災害は東日本大震災をはじめ13災害に上る。令和2年も熊本県などに大きな被害をもたらした「令和2年7月豪雨」が発生。死者・行方不明者80人超、家屋被害は全半壊だけで6000戸に及んだ。今年は新型コロナウイルス感染症という、これまでにない問題も発生し、これまで以上に避難生活から仮設期の暮らしへのスピーディーな移行が求められる。

応急仮設住宅は、「建設型」での対応が行われていたが、災害被害の拡大にともなってより多くの住宅が必要になったことで「みなし仮設」とよばれる「賃貸型」が導入、その活用が広がった。そして、今、注目を集めているのがトレーラーハウスやムービングハウスなどの移動式仮設住宅だ。

今後、南海トラフや首都直下などの大地震による想像を絶するほど大規模な家屋被害も予想される。それだけに仮設期の住宅供給をどうするのかを平時の今から考えなければならない。移動式仮設住宅は、プレハブや木造などの仮設住宅、民間住宅などを借り上げる「みなし住宅」に次ぐ3つ目の柱になるのか――。移動式仮設住宅の可能性を探った。

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