古川興一ブログ「落ち穂ひろい」

日頃から書きなぐっていた取材ノートや備忘メモに埋もれていた諸々を拾い、不定期で自由気ままに綴ってみようと思います。落ちこぼれた種から何か芽が出てくるかな——。

落ち穂ひろい |  2019.8.9

マンホーラーがこの夏、熱い。新たに61種のマンホールカード誕生


この夏、マンホーラーが酷暑を上回る熱気に包まれている。第10弾となるマンホールカードが8月7日から配布されたからだ。いまさらマンホーラーって何? なんていうのは野暮と言われかねないが、文字通り、下水道のマンホール蓋の熱狂的な愛好家のことで、そのマンホーラーが夢中になっているのが、マンホール蓋のデザインを印刷したカードの収集である。何しろこのマンホールのデザインはその土地に縁のある名所、名物、スポーツ、キャラクターなどを描き、工夫を凝らしたご当地もの。思わず笑みがこぼれる可愛いさ、美しさが評判となり、マンホールと一緒に写真を撮る観光客や各地のマンホールを訪ね歩くフアンも出てくるほど。マンホーラーの出現である。

そこで、この人気をカタチにしようということでつくったのがこのマンホールカード。国土交通省が音頭を取り、外郭団体の下水道協会や地方自冶体などを巻き込み、下水道広報プラットホームが主体となって下水道への理解を深める目的で作り始めたところ、これが大ヒットし、カードを集めるコレクターが急増した。カードは2016年4月の第1弾の30種類、28自冶体から始まって4ヶ月ごとに発行され、これまでの第9弾までで、478種、407自治体にのぼった。コレクションナンバー、ピクトグラム、デザイン説明・由来などが記され、コレクションしたくなる仕組みがいろいろと施されている。とりわけ同カードが貴重とされるのは、無料配布ではあるものの、現地に行かなければ手に入らないということ。現地に行き、役所や下水道処理施設、観光案内所など指定された場所に行って初めて1枚をゲットできるのだ。このため四国巡礼の御朱印よろしく、カードを求めて旅するマンホーラーも出てくる。こうなると、観光客の誘致や地域おこしの手段としてデザインマンホール、マンホールカードをつくる自冶体も増える。8月7日から始まった第10弾は61種、61自冶体で、シリーズ累計では539種、454自冶体となった。詳しくは「下水道広報プラットホーム」のホームページを見て欲しいが、思わず笑みがこぼれる楽しいものばかり、集めたくなるのも当然と言ったところだ。

ちなみに、日本全国のマンホールの蓋は1500万個と言われ、老朽化などで取り替えられるマンホールの数は年間10万個とも。これでは、単純計算でも150年かかる計算。道路上に設置されるマンホールだけに、古いものはその上ですべりやすいなど安全上の問題も指摘される。取替えスピードを上げる必要性に迫られているわけだが、デザインマンホールは安全性に留意することも制作の条件。それだけに地方の観光資源にもなっているデザインマンホールが、老朽化したマンホールの取替えを速めるきっかけにもなるとの期待も高まっている。マンホーラーが、下水道施設整備の一翼を担うの図だ。

それにしてもマンホーラーの皆さん、カード集めの際は熱中症にはくれぐれもご注意を。

「下水道広報プラットホーム」のホームページより

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