機能の充実、パートナー企業とのシステム連携で住宅会社の全業務を総合的に支援 ダイテック「注文分譲クラウドDX」「現場Plus」

業務の標準化を推進する新機能を追加

ダイテックでは、「注文分譲クラウドDX」や「現場Plus」などの住宅会社の業務をバックアップするツールを提供している。「注文分譲クラウドDX」に業務の標準化を推進するための機能を追加したほか、パートナー企業との連携を深めながら、住宅会社の全業務を総合的に支援していこうとしている。

情報をしかるべき時に、しかるべき場所に蓄積していく

ダイテックの住宅会社向けクラウドサービスは、企業のDX化を追い風に利用者数が3年間で10倍と急拡大し、現在5万社以上の企業が利用するサービスに成長している。

そのサービスの中核となるのが「注文分譲クラウドDX」だ。「注文分譲クラウドDX」は、見込み客管理から商談・契約・見積・実行予算・発注・査定・支払い・アフターサービスまで一貫処理できるクラウド型の基幹システム。注文住宅事業だけでなく、分譲住宅事業にも対応している。

あらゆる情報をクラウド上に一元化することで、二重入力の手間やミスの防止にもつながる。また、電子受発注や電子承認も容易に進めることができ、ペーパーレス化に貢献する。

予実管理の徹底を促す機能も備えており、利益率の改善といった効果も期待できるツールとなっている。

インボイス制度や電子帳簿保存法の改正にも対応している。

さらに、2023年7月からタスク管理機能を標準で搭載した。自社のワークフロー毎に入力すべき情報を設定できる機能だ。例えば、「商談」の段階では、プラン提案、敷地調査、見積提出といったワークフローを設定し、それぞれに入力すべき情報が紐づいている。

担当者は、ワークフローの進捗に応じて適切に情報を入力していく。しかも、次のワークフローに進むためには管理者の承認が必要になる仕組みになっている。

この機能を活用することで業務の標準化を実現でき、属人的なワークフローからの脱却を図ることができる。DX関連のツールを導入する場合、まずは業務の標準化を図ることが重要になる。業務の標準化が明確になっていないままDXツールを導入しても、結局は属人化された業務は改善されずに効率化や生産性の向上も図れないからだ。

また、担当者ごとに入力する情報の質や量にバラつきがあったり、入力自体を忘れているといった状況も招いてしまう。こうした状況下では、蓄積された情報をもとに経営判断を行うといったことが難しくなってしまう。「注文分譲クラウドDX」のタスク機能を活用すれば、管理者の承認無く次のワークフローへ進むことができないため、必然的に標準的な業務のルールを守りながら、求められる情報を漏れなく入力するという状況を創造できるというわけだ。

つまり、タスク管理機能は、導入企業の業務標準化を推進するだけでなく、「情報をしかるべき時に、しかるべき場所に蓄積していく」ためのものでもある。

同社では、「注文分譲クラウドDX」の機能追加やバージョンアップを継続的に行っており、例えば「マイページ機能」として、共通のホーム画面とは別に利用者の業務内容に応じてUI(ユーザー・インターフェイス)をカスタマイズする機能などを追加している。

タスク管理機能の契約までのイメージ図


タスク構成はテンプレートとして登録が可能。新規に商談が発生した際は簡単に呼び出して適用できる。

注文分譲クラウドDXで実現できること

ログビルドの「Log System」と連携
遠隔での現場管理機能をさらに強化

ダイテックでは、自社だけでなく、他のベンダーとの連携を図りながら、住宅会社の全ての業務を支援する体制を構築しようとしている。

例えば、リモート現場可視化ツール「Log System」を提供するログビルドと連携し、遠隔での現場管理をより行いやすくする取り組みを進めている。

「Log System」はVR画像により現場を可視化するアプリ「Log Walk」や、遠隔での現場立ち合いに特化したビデオ通話アプリ「Log Meet」で構成されており、リモート施工管理を実現するサービス。この「Log System」とダイテックの「現場Plus」をAPI連携させた。

「現場Plus」は、コミュニケーション、写真・図面管理、工程・進捗管理、安全管理等、施工管理に必要とされる機能を網羅した現場管理ツール。両社では、この「現場Plus」と「Log System」を連携させることで、現場管理の効率化をさらに進めていこうとしている。

その取り組みの第一弾として、「現場Plus」から「Log System」上のVR現場空間(Log Walk)へのシームレスなアクセスや、その現場に関わる職人や関係者へのビデオ通話(Log Meet)を可能にした。さらに両システムの現場情報はリアルタイムで同期がとられるようになり、二重入力の手間や情報の不一致の発生などが無くなった。

「タスク管理」の画面まわりイメージ

「Log-Plus LINK」(フェーズ1)の内容


リモート現場可視化ツール「Log System」と連携し、遠隔での現場管理を行いやすくした

他システムとのAPI連携をさらに推進
CADソフトと現場管理ツールの連携も

ダイテックでは、「Log System」以外のシステムとのAPI連携も積極的に進めており、「注文分譲クラウドDX」と弁護士ドットコムが提供するWeb完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」との連携を行っている。そのほか、ハウスジーメンの「助っ人クラウド」とのAPI連携も完了している。

「注文分譲クラウドDX」、「現場Plus」ともに、福井コンピュータアーキテクトの建築CAD「ARCHITREND ZERO」とも連携している。「ARCHITREND ZERO」で作成した積算データを「注文分譲クラウドDX」に取り込むことで、簡単に見積書を作成できる。

加えて、「ARCHITREND ZERO」で作成した図面を直接PDF形式で「現場Plus」に保管することも可能だ。例えば、設計変更が発生した場合、「ARCHITREND ZERO」で図面を修正し、それをPDFで「現場Plus」に保管し、その情報を協力事業者も含めて共有するといった作業を円滑に進めることができる。修正した図面をプリントアウトし、現場に持って行き、協力業者に説明するといった手間を考えると、業務の効率性向上にも貢献する。

ダイテックでは、今後も他システムとの連携を図りながら、住宅会社の全業務に関するトータルソリューションを提供していきたい方針だ。

なお、2カ所目となるデータセンターも稼働させる。同社は自社でデータセンターを保有しており、万が一の際にリスクにも対応できるようにしている。多くのベンダーが外部のデータセンターなどのサーバーをレンタルしているが、例えば「サーバーの運営会社が値上げに踏み切った場合にどうなるのか」といった不透明な部分もある。それだけに、自社でデータセンターを運営していることで、ユーザーにも安心感はもたらすことになるだろう。

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