毎月10件以上が商談化 生まれるのは「提案から始められる商談」
AIが変える住宅営業 vol.2
コンベックス(美里泰正社長、アンドパッドグループ)が提案するのは、AIと人が互いの強みを生かして並走する「ペアセールス」だ。「Digima AI エージェント」は、住宅・不動産領域で蓄積した対話データを土台に各社固有の情報を組み合わせ、各顧客に適したオンライン対話を実行する。全3回の第2回となる今回は、その仕組みと導入企業で生まれている成果を解説する。
3層のデータで「御社専用AI」を構築
業界知見に個社・顧客情報を重ねて最適化
「Digima AI エージェント」は、①住宅・不動産業界の対話データ、②各社固有の企業・商品情報、③顧客一人ひとりの情報という3つのデータ層を組み合わせて最適化する。
基盤には、住宅・不動産の業界知識に加え、Digimaで培ってきた営業・コミュニケーションの知見をもとに分析し、メール・SMS・LINEで最適な質問や文章量、タイミングをAIが判断して文面を自動生成し、顧客との会話のラリーを継続できる。
加えて「Digima AI エージェント」導入の際はヒアリングを経てその会社の企業理念や商品コンセプト、自社の強み、競合との違いなどを学習させるほか、ホームページから最新情報の自動読み込みまで行う。さらに、顧客とのコミュニケーションから得た情報をもとに状況に合わせて最適化し、リアルな商談の場と意思決定へつなげていく。

住宅営業を支える2大戦略
顧客は対面では話を聞く姿勢で参加するが、オンラインにおいては返信する必然性がなく、問いかけやタイミングを誤れば対話は途切れてしまう。コンベックスは、数百万件規模の双方向コミュニケーションを分析し、返信を生む質問や会話の順番などオンライン特有の会話体系を設計してきた。
その知見から独自の2大戦略を確立しAIに組み込んでいる。1つ目は「ポールポジション戦略」。早い段階でユーザーの価値観を言語化し、自社の強みが最終的な選択基準になるよう対話を進める理論だ。2つ目は「リードポジション戦略」と言い、獲得した共感を契約まで保つため、個別データをもとにアプローチを行うことである。この2大戦略を顧客一人ひとりに合わせて一貫して実行できるのが「Digima AI エージェント」なのだ。
来場前から意思決定までを支える2大戦略

商談にAIが同席
戦略立案をサポート
来場前までに得た顧客理解と商談情報を記録・整理し、次のリードポジション戦略の実行へつなぐ役割を担うのが「営業シンクロアプリ」だ。商談の場にAIを同席させるイメージで、ワンタップで内容を録音し、営業担当者が入力・記録していた作業を代替しながら新しいデータを記録する。
これらのデータをもとに高精度な「戦略ノート」を自動生成し、事実と推測を区別した上で次に取るべきアクションまでを整理し、勝ち筋を磨いていく。戦略ノートの情報は「リードポジション戦略」に活用され、AIが次回アポの有無を判断・ステータスを更新して必要な対話を継続することで、顧客理解をその後の営業活動へ切れ目なくつないでいく。営業シンクロアプリは、オンライン営業と対面商談をつなぐ重要な中継点となる。
Digima AI エージェントの稼働領域

実証される「ペアセールスの成果」
返信獲得から質の高い商談化まで
設計された戦略とアプリで成り立つ「Digima AI エージェント」の効果は、導入企業で具体的な成果として表れている。とある注文住宅会社では、「Digima AI エージェント」で対応した顧客のうち毎月10件以上が商談化へ進み、AI単独の対話で商談まで進んだケースも最大月5件に達した。
また、導入後最初の約1カ月で100名にメッセージを送り約3割の29名から返信を獲得、その後約2カ月で15名が商談化へ進んだ工務店の事例も生まれている。
こうした成果は単に件数が増えることだけにとどまらない。AIが来場前に顧客の価値観や検討状況を整理・言語化しておくことで、初対面から具体的な提案で商談を始められる。増えるのは来場数だけではなく、「提案から始められる、質の高い商談」なのである。
営業シンクロアプリの概要

AIの活用で人が輝く営業
ペアセールスの実現へ
「Digima AI エージェント」でコンベックスが追求する新たな営業スタイルのゴールは「ペアセールス」だ。単に仕事をAIと人で分担するのではなく、オンラインで力を発揮するAIと対面の人の商談をつなぎ、それぞれの強みを最大化する営業の形である。
来場前のオンラインでは、返信を生む質問や会話の順番、適切な文章量、情報提供のタイミングなど特有の会話設計が求められる。この領域を「Digima AI エージェント」が担い、顧客との対話を重ねて価値観や検討状況を整理し、商談の準備を整える。営業担当者はその顧客理解を引き継ぎ、具体的な提案と意思決定に伴走する。美里社長が「AIがどれほど進化してもアイコンタクトも握手もできない。最後の信頼関係は人と人の間でしか築けない」と語るように、表情やしぐさ、言葉の行間から思いをくみ取り信頼を築くことは、人にしか提供できない大きな価値だ。
AIがオンラインで商談の準備を整え、人が対面で深い信頼を築く。この二つを切れ目なくつなぎ、人がより力を発揮できる住宅営業を実現することこそが、ペアセールスの最大の魅力である。

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