ハウスメーカーが「福祉住環境コーディネーター検定試験」を重視する理由

「住み慣れた我が家で、長く、自分らしく」を叶える

アバター画像  Presented by 東京商工会議所

 

近年、日本の急速な高齢化を背景に、「住み慣れた家で長く自分らしく暮らす」ためのリフォーム需要が急増している。三井ホーム神奈川支社の福井朋子氏は、まさにそのようなリフォームの現場で顧客に向き合うひとり。居住者の疾患や将来の生活変化を見据えた「先回りした提案」により、顧客満足度の高い施工を実現するため、過去に合格した「福祉住環境コーディネーター検定試験」で学んだ知識が活かされていると語る。顧客の信頼とリピート率の高さを裏付ける、福祉住環境の知識に基づいた対応力とは。

「未来の暮らし」を見据える

三井ホーム神奈川支社オーナーサポート部 リフォーム事業グループ長の福井朋子氏のもとには、年齢を重ね、身体機能の低下や介護に直面した同社施工の住宅オーナーから、多くの相談が寄せられる。福井氏が手がけたリフォームには、同社の高い技術力と検定試験を通じて得た知識が結実したものが多くあるという。

例えば、パーキンソン病を患うオーナーの事例では、新築後に思いのほか病気の進行が早く、親族が在宅介護を希望したため、トイレと脱衣室の間仕切り壁を取り払い介助しやすく改修した。また洗面化粧台も車いす対応のものに交換、手すり新設等の施工を行った。

「こうした難易度の高いリフォーム提案を成功させるうえで、福祉住環境コーディネーター検定試験で学んだ知識が極めて大きな支えになっている」と福井氏は語る。

福井氏は難易度の高いリフォーム提案を行う際に、福祉住環境コーディネーター検定試験で学んだ知識を役立てている

福祉住環境コーディネーター検定試験は東京商工会議所が主催する検定試験で、福祉、建築、医療の分野にまたがる知識を「福祉住環境」の視点から横断的に学習し、各種の専門職と連携して高齢者や障害者が安全・安心に暮らせる住環境を提案するための知識を身に付ける。

「試験勉強を通じて、特定の病気がどのように進行し、生活にどのような影響が生じるかを学びました。そのため、オーナーの現在の状態だけでなく、数年後に必要な改修、例えば、手すりの設置、車椅子の回転スペースの確保、適切な福祉用具の使用などを予測し、一歩先んじた間取り変更や補強工事の提案ができます」と福井氏。

急な病気で自宅環境を整えなければならない緊急性の高いケースでは、スピーディーに手続きを進められることはオーナーとその家族にとって大きな安心材料となる。同検定試験の2級以上に合格していれば、介護保険制度を利用した住宅改修(上限20万円の補助金支給)に必要な「理由書」を自ら作成・申請できる※のも、受験のメリットだ。

※理由書作成の要件は、自治体により異なる場合がある。

会社全体の総合力・提案力の底上げに

三井ホームにおいて、福祉住環境コーディネーター検定試験はリフォーム担当者にのみ推奨されているものではない。同社がこの検定試験を重視する背景には、活発なジョブローテーションによる「多様な建築物への対応力」が独自の強みになっていることが関係している。

同社では、部署の垣根を越えた活発な異動(ジョブチェンジ)が行われている。入社時は新築注文住宅の営業を担当していた社員が、数年後にはリフォーム部署に異動するケースも珍しくない。また、同社は一般の戸建て住宅だけでなく、賃貸住宅から医療・福祉施設まで多様な建物を手掛けており、社員には様々な顧客のニーズに応える知識習得が求められることになる。

人事部人材開発グループの角いづみ氏は、「建築士や宅建士といった必須資格が『建物を建てる・売るための知識』であるならば、福祉住環境コーディネーター検定試験で学ぶ知識は『住まう人の人生や身体を深く理解するための知識』です。社員がこの知識を備えることで、どの部署に異動してもお客様のライフステージの変化にハイレベルに寄り添えるようになり、会社全体の提案力・総合力が底上げされると考えています」と話す。そのため、人事部としては、若手社員を中心に「お客様のライフプランに寄り添うための第二の資格」として、受験を視野に入れることを促していく考えだ。

角氏は「住まう人の人生や身体を深く理解するために、福祉住環境コーディネーター検定試験で学べる知識が役立つ」と語る

学びが生む、人生に寄り添う力

福井氏がこの検定試験に挑戦したのは約20年前、リフォームの仕事を始めて間もない頃だった。当時、住宅改修を必要とする多くのオーナーと出会う中で、ただ家を直すだけでなく「介護」や「福祉」の視点が必要だと痛感し、この検定試験の受験を決意したという。福井氏は後輩へも受験を勧めたいと話す。

「福祉住環境コーディネーター検定試験の知識は、単に仕事の成果を上げるためだけのツールではありません。お客様の暮らしに深く寄り添い、本当の安心をカタチにするための力です。自宅で最期まで自分らしく暮らしたいというオーナー様の願いを叶えるために、この検定試験で得る知識は大きな財産になります。ぜひ一歩を踏み出し、挑戦してください」。

試験は年2回、夏期(6~7月)と秋期(10~11月)に実施される。検定試験を通じて、「超高齢社会の住まいづくりに必要な基礎知識」を学んでみてはいかがだろうか。

応募期限 8月31日

〈お問合せ〉東京商工会議所 検定事業部 https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/