(独)都市再生機構 /MUJI HOUSE 「団地をみんなで考える研究所」始動 初の屋外空間再現のモデルルームも
顧客と共創で建物老朽化と居住者高齢化の課題解決へ
(独)都市再生機構(UR都市機構)とMUJI HOUSEが、団地における新しい価値創造とリノベ―ションのさらなる展開を目指す新プロジェクト「団地をみんなで考える研究所」を始動した。
かつて戦後の住宅不足を解消するためにつくられた団地は、今年2026年に第1号の大阪府堺市にある金岡団地の誕生から70年を迎える。UR都市機構によれば、24年末の段階で同機構が管理する全国のUR賃貸住宅は69万6250戸あり、そのうち大量供給した昭和30~50年代の団地が全体の6割を占める。また、居住者も65歳以上が全体の約37%にのぼり、団地全体が、日本の社会課題の縮図とも言える「建物の高経年化」と「居住者の高齢化」という二つの老朽化に直面している。
こうした課題の解決に向けて、UR都市機構とMUJI HOUSEは2012年から協業を開始、団地のリノベーション、価値向上に取り組んできた。13年に大阪でリノベーション住戸の供給を開始し、25年11月までに累計79団地、約1500戸のリノベ住戸を手がけている。また、21年からは団地住戸だけでなく、外観、屋外広場、商店街区にもリノベーションの範囲を広げた「MUJI×UR団地まるごとリノベーション」を開始し、千葉県の花見川団地など全国4団地で展開している。こうしたプロジェクトにより、若年層や子育て世帯の新たな住民を増やし、団地内商店街を活性化させるなど団地の再生につなげてきた。

こうした取り組みを踏まえ、今回両者がさらなる展開のために始めるプロジェクトが「団地をみんなで考える研究所」だ。これまでは両者の提案のもとに改修を行い供給してきたが、東京有明の「無印良品 東京有明」に誕生した新モデルルームとウェブの両方で広く顧客の声を集め、団地や暮らしに関する商品やサービスを共創するプロセスを確立させる狙いだ。MUJI HOUSEの豊田輝人リノベーション事業部長は「団地がある地域の新しい原風景をつくる、団地の70年の歴史を引き継ぎながら次の70年の暮らしをつくる、お客様と双方向で意見交換しながら一緒につくる、という大きな3つの目的がある」と説明。同プロジェクトに賛同・参加するユーザーを年間で2万人集める計画で、集めた声をもとに、団地の住戸および共用部分、さらに団地を含めた地域活性のプロジェクトとして実現していく。

新プロジェクトのリアルな拠点として、「無印良品 東京有明」に新たな団地のモデルルームも開設した。団地屋外ひろばと3DKの住戸を再現し、団地の古い趣きとリノベーションの良さの両方を感じられる空間をつくりあげた。団地の広場を再現したエリアでは、実際に団地で使用されていた掲示板や案内サイン、マンホール、玄関ドアの説明札などを活用。単独でもつなげても使用できる独自開発のベンチ「つながるストリートファニチャー」を中央に配置し、自然と人が集まり、会話が生まれる空間をデザインした。
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