旭化成ホームズ、30年海外売上高5000億円へ 北米「サブコン」モデル、豪州は土地開発推進
工業化技術による海外住宅市場の変革
旭化成が分野別の重点成長事業の説明会を行い、旭化成ホームズは今後の海外事業について方針を発表した。サブコンストラクターとして進出する北米ではさらなるシェアとエリアを拡大、ビルダー展開する豪州では土地開発事業を推進し、30年に売上高5000億円を目指す。
旭化成ホームズは、高付加価値シフトの請負やマンションなどの不動産開発で安定した基盤を築く国内住宅事業を収益の柱としつつ、人口増加と堅調な住宅需要が見込まれる海外市場を「成長ドライバー」として位置づけている。2017年の豪州参入を皮切りに、23年までに豪州、米国合わせ累計約1000億円を投資し、事業を拡大。24年度は海外事業全体の売上高は2930億円に達した。


同社は売上高1兆円を目指し、建築請負中心から事業の多角化へポートフォリオの転換を図ってきた。18年度は売上高、営業利益ともに建築請負が全体の6割を占めていたが、24年度はその割合が4割となり、代わりに海外事業の売上高が28%、営業利益が13%と比率を高めた。
昨期まで社長として変革をけん引してきた川畑 文俊会長は「18年度はほぼ請負事業一本足の事業形態だったが、現在は売上が1兆円を超え、利益も1000億円に迫る状態まできて、総合住宅メーカーとしての姿ができたかなと思っている」と話す。成長ドライバーである海外事業をさらに進め、30年度には海外売上高5000億円、営業利益率10%という目標を掲げる。
北米でサブコンストラクターとして展開
北米事業での大きな特徴はサブコンストラクターとして参入している点だ。住友林業、積水ハウス、大和ハウス工業など日本の多くの住宅メーカーがビルダーとして進出する中、同社はその手前の「配管・基礎・躯体・空調・電気」の5業種を一括して請け負い、一元管理する体制を構築した。このビジネスモデルを選んだ理由として、北米の住宅現場における工業化の遅れと日本とのビルダーの性質の違いがある。川畑会長は「北米は、日本に比べて住宅の工業化が進んでおらず、分離発注で現場管理がうまくいっていない。そのため工期が非常に長いという問題がある」と説明する。こうした課題解決のため、5業種を一括して請け負う形を構築し、従来の約半分の工期で高品質な住宅を完成させることを可能とした。

また、米国のホームビルダーは日本でのデベロッパーに近い存在で、土地を取得し、様々な専門業種に分離発注を行いながら分譲住宅を建設する。ホームビルダーを買収しても、これまで国内でもあまり土地を取得してこなかった同社とは親和性が薄いと判断。ビルダーの形より、効率的な住宅生産システムをホームビルダーに提供する方がノウハウを生かせることから、現地施工会社を買収し、サブコンストラクターの形を取った。
このスピードと品質がビルダー側の強い支持を受け、これまでアリゾナ州、ネバダ州、フロリダ州で着実にシェアを伸ばしてきた。ただ、現在は米国の高金利の影響で住宅着工は停滞期にあり、25年度利益は前年比減となる見込みだ。「この(サブコン)モデルは好況期には量を提供できる点で強いが、不況期でコスト重視となると弱い」(川畑会長)。現在のこの低需要期をコスト削減と構造改革、回復後を見据えた新規顧客の開拓の時期ととらえ、26年度後半以降とみられる市場の回復を待つ。
全米最大のマーケットであるテキサス州にも今年度から進出する。同州のオースティンとサンアントニオの間に自社の躯体工場を建設中で26年度中の稼働を目指す。
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