住友林業グループ、DXで住宅事業者支援を加速(下)「JUCORE 物流」で住宅業界の物流問題を解消
「市場縮小」「人手不足」など住宅市場を取り巻く環境が厳しさを増す中、住友林業グループはデジタルプラットフォーム「JUCORE(ジュコア)」を通じて住宅建材流通の生産性向上を支援する。
物流の「2024年問題」を解消する「JUCORE 物流」への注目度も高まっている。
深刻なドライバー不足に加えて、2024年4月から時間外労働の上限規制が導入されたことで、住宅業界においても物流問題がクローズアップされている。一戸建て住宅を建設する際に必要な部材・部品数は1万点を超えると言われ、物流量も2tトラックで40〜60台にのぼる。建設業のトラック輸送依存度は95・9%と全産業平均より高い。トラック運転手の時間外労働規制強化による「2024年問題」への対応は喫緊の課題となっている。
こうした課題に対して、住友林業グループのホームエコ・ロジスティクスは、建築現場配送の効率化を実現するJUCORE 物流を開発し、2024年1月から首都圏一都三県で事業を開始した。商物分離や、物流網の小半径、高積載、高回転をコンセプトとしたラストワンマイルの共同配送、工程に応じた配送計画で建材流通業者や工務店、建材メーカーなどの物流負担を軽減し現場の生産性を向上する。建材流通の「配送リソースの最適化」や「配送コストの削減」を実現し、受注から納品まで建材流通の課題を解決する革新的なサービスだ。
最大の特長は、商物分離と小半径の物流網を活用した効率化にある。首都圏11カ所、関西7カ所の配送センターを半径10〜20㎞圏内に配置し、異なる仕入れ先の資材を混載する共同配送を実施。従来は建材メーカーが各現場に個別配送していたが、配送便を約60%削減し、配送コストも約10%削減できる。納品現場の荷受け負担も大幅に軽減される。
また、独自の配送案件管理システムにより、専門オペレーターが各現場情報を一元管理し、建築工程に合わせた物流計画を立案。複数の建材メーカーからの資材を工程に応じて配送することで、積載効率と配送効率を最大化する。さらに、住友林業の住宅事業(年間約8000棟)で蓄積した現場配送ノウハウを生かし、狭小地や複雑な現場条件にも対応できる強みも持つ。

建築現場配送では、商物分離ができていないことも課題となっている。JUCORE 物流では、この課題にもメスを入れ、明確な料金体系(立法メートル(㎥)単価)で物流費を可視化した。大島洋一代表取締役社長は「物流費の高騰やドライバーが不足する中で今までと同じ配送形態を続けていくことが困難になっている。JUCORE 物流では物流費と商品費用を明確に分離し、立法メートル単価で物流費を設定することで、販売店や問屋の損益管理を容易にする」と話す。
「中継センター物流」から進化
ホームエコ・ロジスティクスは、地域ごとに設置した中継センターで、建材メーカーから建材を荷受けし、建築工程に合わせて必要な資材を納品することで、建築現場への配送回数を削減する仕組みを構築し、「中継センター物流事業」として10年以上にわたり展開してきた。JUCORE 物流は、「中継センター物流」で培ってきたノウハウをベースに新たに開発した物流システムだ。中継センター物流は個社ごとの対応、エリア毎の料金設定であり、実務のオペレーションは各中継センターに委託するのに対して、JUCORE 物流は、前述のとおり、共同配送などにより付加価値の高い物流サービスを統一料金で実現し、そのサービスを提供するため実務のオペレーションは自社で対応し、工程を考慮して能動的な日程調整ができるといった違いもある。大島社長は、「人材不足、高齢化、燃料費高騰は住宅建築業界にも大きな影響を与えており、個社ごとの改善、合理化だけでは永続的な安定稼働が見込めない状況となっている。個社ごとの対応ではなく、『荷物を運んでほしい人』、『荷物を届けてほしい人』が誰でも共同で利用でき、より効率的かつ永続的に安定供給できる物流サービスとしてJUCORE 物流の開発に至った」と話す。
関西、中部、九州などにもサービス拡大
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