リコー、現場の遠隔確認、チェックなどを合理化・省力化
住宅・建築・不動産業に特化した360度カメラのソリューションを提供
360度カメラを使用する新たなソリューションサービスの提供を開始した。
住宅・建築・不動産業に特化した誰でも簡単に使うことができるDXツールだ。
リコーが360度カメラを使用した現場管理のソリューション「RICHO360 ビジネスパッケージ タイプS」の提供を開始した。360度カメラとクラウドを自動連携して現場空間全体をデジタル上に再現する。いつでも、どこからでも空間全体を確認・共有できることが特徴で、特に住宅・建築・不動産業に特化して開発した。
「RICHO THETA」は、ワンショットで全方位を撮影することができるカメラとして2013年に発売以降、さまざまな機種を開発しシリーズ展開、今年4月には、建設・設備管理業界をはじめとする多様な業界の業務DXと生産性向上を目的に、360度カメラと画像活用アプリを組み合わせたトータルソリューション「RICHO ビジネスパッケージ」の提供を開始した。
今回新たにリリースした「RICHO360 ビジネスパッケージ タイプS」は、「RICHO ビジネスパッケージ」を、さらに住宅・建築・不動産業界向けに特化したものである。
住宅・建築業界の大きな課題となっている人手不足。特に現場監督など少人数で複数の現場を並行して管理する業務では、現場ごとの状況把握や情報共有に多くの時間と労力が割かれ大きな負担となっている。ヒューマンエラーや作業の属人化による品質低下などの懸念も大きい。一方、業務の合理化・省力化を目的にDXツールの導入が広がっているが、使いこなすことができない、習得に時間がかかるなどの課題が指摘されている。
こうしたなかリコーは、利用者のITスキルに依存せず、誰でも迷わず確実に使えることを狙いに「RICHO360 ビジネスパッケージ タイプS」を開発した。「シンプルな仕組みで技術的な知識が不要、すぐに業務に定着して効果も出る」(事業推進室プランニンググループ 刑部佳和氏)というトータルソリューションで、カメラと専用アクセサリーの物損補償付きのレンタルと、チームで活用するクラウドサービス、さらに専門家によるサポートが一つにパッケージされている。
360度カメラ「THETA X」上で現場名を設定して撮影すると、撮影データが無線LAN経由で自動的にクラウドにアップロード、現場別に仕分けされたデータを閲覧・利活用することができる。複数現場で連続して撮影を行っても、後からデータの仕分けなどの手間が不要だ。また、スマホやモバイルアプリが不要、誰でも迷わずに使うことができるため現場に定着しやすい。
同サービスを導入することで、現場の確認漏れや撮影漏れ、それらにともなう再訪が削減でき、自社内・関係会社との情報共有化を効率化できる。また、遠隔で現場状況を把握できることから担当者の負担軽減につなげることができる。さらに隠蔽部の施工記録など記録管理の効率化も可能だ。
一方、クラウドサービス「RICHO360アプリ」はアルバム機能を使って現場単位で360度写真を簡単に整理でき、社内外の関係者をメンバーとして招待することで自由に画像を確認することができる。また、同社のAI技術を搭載し自動で業務に使用する画像を編集することができる。
価格は導入台数などにより異なるため未公表だが、単体で購入すると10万円を超える360度カメラが、レンタルで補償、導入支援もついて1年間でほぼ同額程度になるとみられる。
同社では「360度カメラはまだ認知度が低い。空間全体を伝えられることが大きなメリットで、活用シーンや効果などを訴えていきたい」(刑部氏)と、セミナーなどを通じて住宅・建築や不動産事業者に向けてPRしていく。
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