ヤマイチ FC事業「気密革命」を立ち上げ
全国の住宅に正しい気密測定を広げる
ヤマイチ(富山県富山市、廣瀬貴志 代表取締役社長)は今年9月にフランチャイズ事業「気密革命」を立ち上げた。集客、営業ノウハウを支援し、気密測定を全国の住宅に展開していきたい考えだ。
ヤマイチは気密測定器「ドルフィン2」を販売する会社。ドルフィン2は、タッチパネル式のため初心者でも簡単に測定することができ、C値0.1㎠/㎡までの測定が可能な高い性能を持っている。
住宅が高性能化するなかで、気密測定を行うことで他社との差別化を図ろうとする工務店が増加している。一方で、「気密測定器を買ったものの、測定の仕方が分からない」という事業者も少なくなかった。こうした背景から同社は、21年に日本気密測定推進協会を設立し、正しい気密測定方法の普及や研修を通じた人材育成を行ってきた。こうした取組みが評価を受け、25年頃に100社という設立当初の目標を超え、現在160社以上がパートナー会員となっている。さらに、先日、技術顧問として東京大学大学院 工学系研究科の前 真之(まえ・まさゆき)准教授を迎えるなど、気密業界での存在感を強くしている。
気密測定の事業化を支援
こうしたなかで、次のステップとして、「気密測定を事業にするための集客技術や営業ノウハウなどを支援する」(五十嵐広己 気密革命事業担当)ことを目的に設立したのが「気密革命」だ。日本気密測定推進協会の加入者が加盟することが可能で、気密測定のやり方から受注方法、事業にするための方法などを包括的に網羅して提供する。こうしたサービス提供を通じて、加盟店とともに気密測定の認知度拡大へ向けたPR活動、人員整備を行い、「新築、ストック問わず、全国的に気密測定を標準化していきたい」考え。日本気密測定推進協会で気密測定の必要性の啓蒙など需要づくりを行いながら、「気密革命」で需要に応えられる供給を支え、両輪で展開する。住宅に求められる断熱性能が向上するなか、気密測定のニーズも今後一層高まるとみて、地盤固めを進めていく。まずは、気密革命の本部に寄せられた測定依頼を加盟企業に振り分ける。一方、最終的には加盟企業が自社で案件を獲得し、「気密測定といえばこの会社」と認知されるようにしたという。

現在加盟店を募集中。特に、住宅業界で何らかの商品販売や施工を行っている事業者と親和性が高いのではないかとみている。これまで大工、断熱材施工、サッシ取付など、住宅業界で施工者として働いてきた人が気密測定まで行えるようになることで、既存の事業利益にプラスして収入を得られるようになる。また、気密測定事業をフックに、顧客の新規開拓にもつながる。新築戸建住宅の着工件数が落ちるなか、他社との競争力を高められる材料として提案を進める。
同社は、「不明瞭な方法で測定を行い“C値いくつ”と掲げている気密測定事業者もある。安価でも正しい方法でなければ意味がないことを理解してもらうのが難しい」(五十嵐 氏)と課題を指摘する。「気密革命」では、研修会に参加して正しい気密測定の方法をしっかりと身に着けることが加入の条件となる。日本気密測定推進協会は、ルールに則って行われた測定に証明書を発行しており、「気密革命」の加盟店にも同様に、ルールに基づいた測定に対し協会から証明書を発行することで品質を裏付ける。
また、「一般の方に一番響くのは光熱費などのコスト削減だ」として、今後、加盟店向けに気密性能の高い住宅では、どれだけ光熱費が削減できるのかなどのメリットを示せるツールなども用意していきたい考えだ。
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