New   2025.11.27

タカマツハウス、スマートホームサービス「MANOMA」を標準採用

セキュリティ強化を目的にマンション同様の安全を提供

 

戸建分譲住宅にスマートホームサービスを標準採用する。
セキュリティ面を強化し、都市部の利便性の高い立地における分譲住宅の魅力を高める。

タカマツハウス(東京都渋谷区、藤原元彦社長)が、ライフエレメンツ(東京都渋谷区、木村真也社長)と業務提携契約を締結、同社が販売する新築戸建分譲住宅の全棟にスマートホームサービス「MANOMA(マノマ)」を標準採用する。

同社は、一都三県を中心に駅徒歩圏内で利便性の高い「マンション立地」にこだわった用地仕入れを強みに、利便性と資産性を兼ね備える住まいを提供してきた。ただ、防犯性や安全性の点で、戸建分譲住宅に比べてタワーマンションが選ばれやすい傾向にあるという。こうしたことから、分譲戸建住宅でもマンションと同等の安心を、とシステム導入の検討を続けてきた。セキュリティ会社も含め6社のシステムを検討し、防犯の視点に絞ったシステムとして採用できる「MANOMA」の採用に至った。工事が不要なことから導入しやすくやめやすいことも大きなポイントであったという。
「MANOMA」は、IoT機器とアプリで構成、防犯、見守り、家電オートメーションを軸としたサービス。センサー、スマートリモコン、スマートスピーカーなどとスマートフォンアプリを連携するもので、設置工事不要で導入できることが大きなポイントだ。

タカマツハウスでは、周辺機器のハブとなるAmazon Alexa搭載の「AIホームゲートウェイ」、窓やドアの開閉状況を検知してアプリに通知する「開閉センサー」、部屋の温湿度や照度を検知し外出先からでもアプリで家電を遠隔操作できる「スマート家電リモコン」の3点を標準セットにしたプランを提供する。開閉センサーで窓の開閉を検知し、スマホアプリ上で開閉履歴を確認できる。不在時に開閉を検知すると、AIホームゲートウェイから大音量で警告音が流れ、スマホアプリに異常を報せる通知を送る。また、玄関ドアに設置することで、家族の帰宅・外出などを把握できるほか、冷蔵庫に設置して家族の見守りに、トイレのドアに設置して生活リズムのチェックにといった利用が可能だ。

同社の戸建分譲住宅への標準採用により、初期費用が不要で、設置・初期設定出張サービス無料で利用を開始することができる。また、契約開始から1年間は利用料金が無料、13カ月目以降は継続/解約を選択できる。解約の場合は機器が無料で回収され、解約違約金も不要。継続の場合は月額3168円の利用料が発生する。

スマート家電リモコンは、家電製品のコントロールが可能だが、今回の導入ではエアコンのコントロールなどの提供までは踏み込んでいない。これはセキュリティ強化が一番の目的であるとともに、「最高ではなく最善を目指す。あとは入居者それぞれが選べるように」(金田健也 取締役専務執行役員)と必要以上の装備を避け、コストアップやユーザーの選択性を考慮してのことだ。

スマートサービスの標準採用で戸建分譲住宅のセキュリティを強化

スマートホームサービスが急速に広がりつつある。エコーネットライトという国内の統一規格のみならず、Matterの登場で、さまざまな機器がつながるようになるなか、新築時に本格的に導入するものから、既築住宅でも簡単に加点などのコントロールができるようになった。セキュリティはもとより省エネ、生活の利便性向上など暮らしを大きく変える可能性を秘める。「MANOMA」の全棟導入は、戸建住宅領域ではタカマツハウスが初となる。住まいのスマート化のメリットは体験しなければ伝わりにくいといわれるが、戸建分譲住宅での全棟採用は、その広がりに拍車をかけるきっかけにもなりそうだ。