ポラスマイホームプラザ、さいたま市で全戸GX志向型住宅の分譲地開発
床下に貯水用タンクなどレジリエンス性も強化
ポラスグループのポラスマイホームプラザが、17戸すべてGX志向型住宅仕様の分譲住宅地「フォレストレ 大和田GX grade」(さいたま市見沼区)を開発した。
ポラスグループでは、現在供給するほぼすべての分譲住宅においてZEH水準を標準仕様としている。その中で、ポラスマイホームプラザはグループの先陣をきり、GX志向型住宅の供給を進めている。24年の子育てグリーン住宅支援事業開始決定を受けて、GX志向型住宅(断熱等性能等級6以上、再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率35%以上、再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量削減率100%、高度エネルギーマネジメントの導入)の開発に着手。既に開発を進めていた北浦和の分譲地12棟、桶川2棟の設計方針をGX志向型へと変更。新たに「GX grade」とブランド名をつけ、10月上旬までに37戸供給し、17戸成約している。
17戸すべてを「GX grade」とした分譲住宅地「フォレストレ 大和田GX grade」は、東武アーバンパークライン「大和田」駅から徒歩15分に位置する。土地面積は約100~109㎡、建物面積は93~95㎡で、間取りは3LDK~5LDK。
ZEH水準の建物を土台としながら、アルゴンガス入りのLow-E複層ガラスを採用したほか、間取りの形状に合わせて省エネ計算した上で天井断熱を補強。開口部の比率を従来より小さくしたことで断熱性を高めた。さらにハイブリッド給湯器、太陽光パネル、HEMSを組み合わせることで、ZEH水準住宅と比較して年間の水道光熱費を8万5259円(うち太陽光発電分7万5369円)削減できると試算している。エネルギー効率の低い床暖房は採用してもGX志向型水準は満たせるが不採用とし、蓄電池はオプションとした。
グループ全体の省エネ化を推進するポラス暮し科学研究所 住環境G 野田将樹課長は、「ZEH水準の断熱仕様とほとんど変わらないが、GX志向型になっている面白い取り組み」と評価。「この物件での床面積に対する開口部の割合は12.4%。通常は20~25%でその約半分になっている。現場に来るまで、窓が少ないため室内が暗いと予想していたが、設計の工夫により明るい空間を確保しており、個人的には違和感がない。これがGX志向型住宅の正解かどうかは分からないが、2027年に予定されているZEH改正基準の先行チャレンジといえる」と説明した。
GX志向型の取り組みに加え、レジリエンスもテーマとした。太陽光発電による有事の電源確保に加え、床下に大容量貯水タンク「マルチアクア」を備えた。鮮度の高い36リットルの水が常に床下に貯蔵され、断水時には4人家族3日分の飲料水を確保することができる。また、食材ストックのため、キッチンのすぐそばに大型パントリ―やセカンド冷蔵庫を設置するなど、日常時、非常時問わず活用できるフェーズフリーの考え方に基づいた設備を備えた。
販売価格は4490万円から5990万円まで。8月から1期10戸を販売し、10月までに4戸が成約済み。2期3戸は10月10日から販売している。これまでの購入者は地元在住の30歳後半が中心で、世帯収入平均は900万円。注文住宅と並行して検討する顧客が多く、「分譲でもGX志向型」という点が売りになっているという。
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