2025.11.13

(一社)太陽光発電協会 ソーラーウィーク大賞を決定

応募数増、内容の広がりを受け大賞は2件、リサイクル事業も表彰

 

3回目となる「ソーラーウィーク大賞」を決定、大賞2件などの受賞事例を公表した。
認知度の高まりもあり、応募数が増加、さまざまな事例が寄せられるようになっている。

(一社)太陽光発電協会が「2025年度 ソーラーウィーク大賞」の審査結果を公表、大賞2件、優秀賞3件などが受賞した。

同賞は、地域に貢献し、地域から望まれ、他の模範となる太陽光発電の普及拡大に資する取り組み・事業と事業者を表彰するもの。地域との共生・共創に基づく太陽光発電が全国に広がるように、太陽光発電の地域貢献の可能性についての認知拡大が目的だ。2023年度に始まり、今回が3回目の実施となる。

地域振興への貢献度、地域の主体性、地域住民からの理解・支持を得るための創意工夫・取り組み、事業の持続可能性・長期安定稼働の蓋然性、波及効果・先進性の5項目を総合的に評価した。

ソーラーウィーク大賞の説明をする増川武昭 事務局長(左)と、竹中勝志 国際渉外部長

最も優れている事業・取り組みである「大賞」には、「ソーラーシェアリングを活用して電気と農作物の地産地消をしていく地域循環型共生圏づくりであるGXプロジェクト」(代表事業者:フットボールクラブ水戸ホーリーホック)と、「野辺山ヌーヴォー~農家が主役・長野県最大級・日本最高地点にある営農ソーラーで、自然と人とが豊かさを分かち合うトランスローカルな場づくりプロジェクト」(代表事業者:野辺山営農ソーラー)の2件が受賞した。

また、優れた事業・取り組みである「優秀賞」の受賞は、「久慈地域再生可能エネルギー循環プロジェクト」(代表事業者:manordaいわて)、「百年ソーラー事業~持続可能な脱炭素社会を支える地方創生モデル~」(代表事業者:ヒラソル・エナジー)、「地域ネットワークを最大限活用し自治体主導で実現した『国内最大級V2Xを備えた太陽光活用型災害レジリエンス強化モデル』」(代表事業者:箕輪町)の3件だ。

このほか、各評価項目の一つにおいて他にない特筆すべき事項がある事業・取り組みである「特別賞」が5件、「リサイクル事業特別賞」が4件、「特別功労賞」が1件の受賞となった。

今回、「大賞」が2件の受賞となったが、これは「非常に多くの高いレベルの応募があり、内容にも広がりが出ている」(増川武昭事務局長)ことが理由だ。

昨年度は25件の事前相談があり16件の応募であったが、今年度は53件の事前相談、23件の応募と大幅に増加した。

「3回目を迎え、認知度が広まりつつある」(増川事務局長)ことに加え、全国でさまざまな太陽光発電の取り組みが広がっていることが背景にある。

さらに、今回、新たに「リサイクル事業特別賞」と「特別功労賞」が表彰された。太陽光発電事業においてリサイクルは非常に大きな課題の一つであり、今回、4件の応募があった。現在の審査基準はリサイクル事業を想定したものではないが、いずれも表彰に値すると、今回に限り4件を表彰した。来年度以降、リサイクルに関する基準を設ける考えだ。

また、「特別功労賞」の特定非営利活動法人そらあべ基金は、2011年の東日本大震災の復興支援に始まり、全国100カ所を超える幼稚園・保育園・子ども園へ太陽光発電設備を寄贈してきた功績を評価した。

太陽光発電協会は、11月5日に行う「ソーラーウィークシンポジウム」(野村コンファレンスプラザ日本橋)において、ソーラーウィーク大賞表彰式、レセプションを実施する。