2025.10.10

パナソニック 空質空調社、おひさまエコキュートに薄型モデルを追加

TEPCOと協業し首都圏で拡販へ

 

「おひさまエコキュート」に薄型タイプを追加、狭小敷地が多い都市部のニーズに応える。
東京電力エナジーパートナーとの協業で販売に注力、エコキュートのみならず電化住宅の拡大につなげる。

パナソニック 空質空調社が、業界で初めて昼間沸上げ形の自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯器「おひさまエコキュート」の薄型モデルを11月に発売する。

エコキュートはヒートポンプ技術を用いてお湯を沸かす高効率な電気給湯器で、主に夜間の安価な電力を利用してお湯を沸かす。一方、「おひさまエコキュート」は太陽光発電と組み合わせ、昼間に発電した電力を自家消費してお湯を沸かす。電力会社からの買電量を抑えられ電気代の節約につながるだけでなく、主に空気が暖かい昼間に沸き上げて貯湯するため従来型のエコキュートよりもヒートポンプの効率が上がるといった点が特徴だ。

薄型モデルで「おひさまエコキュート」のラインアップを拡充

国が再生可能エネルギーの拡大を打ち出し、家庭用太陽光発電の普及に拍車がかかっている。さらに売電価格の下落、卒FITの増加などを背景に、発電した電力を売電ではなく自家消費する流れが強まっている。こうしたなかで「おひさまエコキュート」への注目も高まりつつあり、複数の電力会社が「おひさまエコキュート」向けの電気料金プランの提供を開始している。
「おひさまエコキュート」薄型モデル(YWシリーズ)の最大の特徴は、貯湯ユニットの奥行が同社角型モデルの68㎝に対し44㎝と約35%コンパクトにしたことで、約60㎝の有効スペースがあれば設置できる。従来型と異なり、貯湯タンク2本を連結した構造として薄型を実現した。スペースのない狭小地、搬入経路が大きく取れない場合にも対応できる。もちろん一般的な住宅においては、その分、通路を広く確保することができる。「都市部住宅の再生可能エネルギー導入の可能性を大きく高める」(A2W&水ソリューションズ事業部 高田智仁事業部次長)商品である。

また、「日射量シフト」を搭載し、給湯にかかる年間の売電量を削減する。夜間沸き上げのエコキュートと比べ、CO2排出量を年間約53%、給湯にかかる光熱費を年間約39%削減する。さらに省エネ性能は2025年度を目標年度とする省エネトップランナー基準である年間給湯保温効率(JIS)3.0を達成、「給湯省エネ2025事業」の補助金額の最大17万円の対象となる。そのほか、減圧弁設定圧力280kPaの給湯圧力で、風呂が2階に設置されることが多い狭小地住宅でもシャワーが快適に使えるといった特徴も持つ。

大阪など関東圏以外での販売も含め、初年度1000台の販売を計画する。

あらゆるアセットと組み合わせ
首都圏の電化普及率アップへ


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