2025.10.6

旭化成ホームズ、サステナビリティ戦略推進で「未来を託せる人と住まい」づくりを強化

業界初、生涯CO2収支ゼロを目指す住宅新商品も

 

「Vision for 2030」として「未来を託せる人と住まい」を掲げ、サステナビリティ戦略を加速する。
そうした取り組みを具現化する住宅新商品として、業界初、生涯CO2収支ゼロを目指す「earth-tect」を発売した。

旭化成ホームズは1972年の創業以来、上質で長持ちする住宅の提供に努めてきた。1998年に発表した「ロングライフ住宅の約束」では60年以上の耐久性を点検・維持する体制を整えた。2019年には「ロングライフ」の概念をさらに拡大し、災害の激甚化やライフサイクルの多様化に対応するため、新築住宅事業だけでなく不動産や金融保険などのサービス展開を加速している。

新たな中期経営計画のスタートにあたり、「Vision for 2030」として「未来を託せる人と住まい」を掲げた。大和久裕二 代表取締役社長は「このビジョンは旭化成ホームズグループが一丸となり、お客様、従業員、環境とともに『LONGLIFE』という変わらぬ軸のもとで新たな価値を創造し、社会課題の解決ができる唯一無二の存在になるという決意を示すものだ」と述べた。

「earth-tect」の外観イメージ

こうしたサステナビリティ戦略推進の一環として、戸建住宅新商品「earth-tect」(アーステクト)を発売した。最大の特徴は、自社製品由来の実質再エネ電力や環境価値(非化石証書)を活用し、住宅の生涯CO2収支ゼロを目指せること。自社の取り組みだけで生涯CO2収支ゼロを目指す戸建住宅の提供は、国内大手ハウスメーカーで初となる。

同社が小売電気事業者の資格を得て、ヘーベルハウス、へーベルメゾンの入居者の「LONGLIFE」の実現のために電力調達、供給および買取を行うインフラ事業「へーベル電気」などの強みを生かす。具体的には、既存ヘーベルハウスの居住者で卒FITを迎えた顧客から、「へーベル電気」を通じて買い取った再エネ電力の環境価値を活用。この環境価値をのせた実質再エネ電力を、earth︲tectを新築する顧客に20年間供給することで、建物運用時のCO2(オペレーショナルカーボン)の削減を図る。なお、earth︲tectには太陽光発電も搭載しているため、将来的には、earth︲tectが再エネ電力を供給する側となる仕組みだ。また、卒FIT者から買い取った再エネ電力の環境価値は、建設・改修・解体時のCO2(エンボディドカーボン)排出分にも充当し、建物のライフサイクル全体でのCO2削減につなげる。

そのほか、earth︲tectでは外壁材「ALCコンクリート・ヘーベル」と断熱材「ネオマフォーム」による二重の断熱構造を採用。窓も断熱仕様とした。さらに、太陽光発電、蓄電池、おひさまエコキュートなどの設備も組み合わせることで、エネルギーの自家消費率を高めている。

こうした省エネ施策により、建築後60年で生涯CO2排出が収支ゼロになることを目指す。

環境貢献の取り組みも進展


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