トヨタホーム創業50周年の節目「良品廉価なものづくり」に回帰 旧生産システムの刷新、ストック強化など改革推進
トヨタホーム 代表取締役社長 西村祐 氏
4月1日にトヨタホームの新社長に就任した西村祐氏が、就任の抱負や今後の事業戦略について語った。
創業50周年の節目に創業精神に立ち返り、顧客第一に「良品廉価なものづくり」を進める方針を示した。

西村 祐 代表取締役社長
1966年6月26日、愛知県生まれ。立教大学経済学部を卒業後、1989年にトヨタ自動車に入社。自動車の設計企画部で企画室主査、部品などの調達企画部で部長を務めた。2018年に常務役員兼調達本部長に就任。20年にPLT副社長に就任し、25年4月から現職。趣味は散歩、ゴルフ。
安心・安全、良品廉価、顧客第一
次の50年に向け再考すべき
わが社は、8月1日でちょうど創業50周年を迎えました。創業のきっかけは、トヨタ自動車創業者である豊田喜一郎氏が戦後の焼け野原を見て発した「人は皆、ある一定水準以上の住宅に住む権利がある」という言葉にあります。その思いを継ぎ、豊田章一郞氏が1975年に住宅事業を始めました。この50年をあらためて振り返り、歴史を学ぶ中で、トヨタホームらしさとは何かを私なりに理解しました。キーワードは「安心・安全」「良品廉価なものづくり」「顧客第一」です。この3点こそが、らしさと強みであり、これらを追求することが、トヨタグループ内の住宅事業を輝かせるための必要条件だと考えています。
この5年間、資材が高騰し、住宅価格を上げざるを得なかった状況ではありました。少し前と比べると、良品ではあるが、だいぶ価格が高くなっている。これはわが社だけでなく他のハウスメーカーにも言えることですが、良品廉価とは何かを考えるタイミングにきているのではないでしょうか。「安心・安全」という面においても、頑丈な躯体、60年保証などを諸先輩が築いてこられましたが、これからの50年に向けて、住宅の安心、安全とはどのようなものなのか、再度考えなければなりません。新たな一歩を踏み出すタイミングだからこそ、本当に自分たちの商品が世の中から認められているのか検証する必要があります。
「良品廉価」実現に向けた策の一手が、生産システムの改革です。これまでなかなか投資できず、旧来の生産システムを使ってきましたが、ちょうどこの8月に発注部門のシステムを刷新しました。これまでは、10ケタの品番で生産管理し、モデルチェンジや設備変更ごとにその品番を入力し直さねばならず、そこに人手が多くかかっていました。そうした部分を徐々に変化し、DX化していくことで、作業の効率化を進めていく予定です。
また、近年は規格商品の売れ行きがあまり良くありませんでした。あらためて、売れているものと売れていないものを見極め、しっかりマーケティングし、作り手の考えではなく、お客様の思いに基づいた商品を開発していきたいです。しっかり商品づくりを見直し、来年から攻勢をかけていきます。
事業多角化をさらに推進
社員育成で適材適所に
住まいの最新ニュース
リンク先は各社のサイトです。内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
イベント
内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
-
ダイテック 中小工務店の働き方改革をウェビナーで紹介
2025.09.12
-
ジャパンホームシールド 中古住宅市場参入に関するオンラインセミナーを開催
2025.09.03
-
CLUE 屋根工事業者向けドローン活用セミナーを開催
2025.08.28