クリナップ、主力キッチン「ステディア」をリニューアル
天然木ワークトップなどこれまでにない価値を提案
クリナップの〝顔〟ともいえる主力のキッチン「STEDIA」をリニューアルした。
意匠性、機能性をさらに高め「クリナップにしかない」商品として新たな価値を訴求する。
クリナップが主力のシステムキッチン「STEDIA(ステディア)」をリニューアル、受注を開始した。「天然木ワークトップ」や「かってにクリントラップ」など同社ならではの価値を訴求する。

「ステディア」は、それまで35年間にわたり165万セットを販売した主力商品「クリンレディ」を、7年前の竹内社長就任時にブランドリニューアルした商品で、同社システムキッチンの顔ともいえる商品だ。同社は中期経営計画で26年度の連結売上高1450億円以上、連結営業利益60億円以上という目標を掲げており、その達成に主力のステディアの拡販が不可欠と、新たな価値提供を目指した。
「ステディア」は中級グレードに位置付けられる商品であるが、デザイン面の強化、機能面の強化により自社の高級グレードの「セントロ」と普及グレードの「ラクエラ」との棲み分けを明確化するとともに、他社との差別化を狙った。竹内社長は「クリナップらしい商品を、クリナップにしかない商品を」と求めたという。
さまざまな新たなアイテムが追加された今回のリニューアルであるが、その目玉となるのが「天然木ワークトップ」と「かってにクリントラップ」だ。
「天然木ワークトップ」は朝日ウッドテックとの共同開発。朝日ウッドテックが展示会「WOODTEC FAIR 2022」で参考出品した耐へこみ傷、耐擦り傷、耐摩耗性、耐水性を備える「WOODRIUM」を見た時、「まさにこれだ!と二週間後には打ち合わせを行っていた」(藤原亨常務執行役員 開発部門担当)と、共同開発を進めた。課題となったのが品質の確保。「想定以上に一品ごとに違い、温湿度の変化で動く幅が大きくステンレスや大理石とは異なる。従来の試験基準で通用しないことも多く、新たに基準や検証方法を策定した」(藤原常務)、「朝日ウッドテックにはキッチンの知見はない。木質感を損なうことなく耐熱、耐水、耐傷などの性能を確保するのに苦労し3年ほどかかった」(朝日ウッドテック・海堀直樹代表取締役)と、両社の情報を開示し、オープンな開発を進めた。
キッチンの使用環境下に適応させるため性能を向上させた天然木ワークトップ「WOODRIUM FOR KITCHEN」の大きなポイントは、キッチンに適した強さと柔軟性を兼ね備える特別な塗装にある。下塗りとして特殊素材を配合した塗膜を重ね塗り、耐塗装凹み傷性を付与。中塗りには耐水・耐湿性能に優れたウレタン塗装を重ね塗りし、さらに柔軟性のある樹脂を使用し割れにくい塗膜を実現した。上塗りは抗ウイルス・抗菌塗料で耐白化傷性を付与している。その塗装の膜厚は一般的な天然木家具の2倍以上になる。
こうした機能もさることながら、「こだわったのは手触り」(藤原常務)だ。計画植林木を芯材とし表面に挽板を、木口には年輪方向にあわせた向きで無垢材を埋め込み、ワークトップ全体を無垢材のように仕上げた。また、前縁は緩くラウンドするハマグリ形状(家具などに見られる加工方法)として質感を高めた。
オークとウォールナットの二種をラインアップするが、それぞれ節や白太などを生かしたキャラクターを設定している。光の影響により経年で色合いが変化し、木の収縮で表面に波打ちが発生することも天然木の魅力であろう。「これまでワークトップはクール、スタイリッシュというイメージがあるが、新たな選択肢として〝暖かさ〟を提案できる」(海堀社長)と、これまでのキッチン業界になかった新たな価値を提案する。
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