外壁と軒天の統一デザインが高評価「DRESSE CUSTOMIZE」
一棟単位で色柄を選択できる特注品も強み
外壁材の性能が標準化し、差別化の軸はデザインへと移っている。
神島化学工業は「アルテミュール」と「特注色対応」を主力とした「DRESSE CUSTOMIZE(ドレッセ カスタマイズ)」で、外壁と軒天の統一や一棟単位の色柄対応など、新たなデザイン提案を強化する。
神島化学工業の「ドレッセ カスタマイズ」は、外装材シリーズ「ドレッセ」の中でも、外壁材のデザイン幅を広げることを狙いとしたブランドで、2021年に発売した。同社担当者は「外壁材は性能が一定水準に達し、差別化が難しくなっている。そこで高性能を維持しながらデザイン性で独自性を打ち出した」と話す。変褪色30年保証などの基本性能と意匠性の両立が特徴で、主力は「アルテミュール」と「特注色対応」の2商品群だ。
「アルテミュール」は高意匠印刷を施した外壁材で、同社の軒天材ブランド「アルテザート」と同一の色柄を展開する点が最大の特徴だ。これにより、外装全周を統一デザインで仕上げられ、住宅だけでなく非住宅用途でも高いニーズを得ている。
同社は軒天材分野で国内トップシェアを誇り、耐火性や施工性に優れる技術を持つ。釘打ちのピッチが広くても垂れ下がらない性能や、多彩なデザインバリエーションが評価され、大手ハウスメーカーでの採用実績も豊富だ。特に「アルテザート」はグッドデザイン賞を受賞した人気商品だ。市場では以前から軒天材と同じデザインの外壁を求める声があり、「アルテミュール」を開発。発売後はSNSを中心に注目を集め、引き合いが増加している。
軒天材のデザインは木目調(3柄×各2色)と鉄錆調(2色)の計8色あるため、幅広い全周デザインが可能だ。一棟全周を同じデザインにするだけでなく、玄関ポーチ周りだけ統一するなど、アクセント的な採用事例も増えている。
同社のもう一つの武器が、一棟単位から生産可能な「特注色対応」だ。
柄はカタログ掲載の20~30柄から選択可能で、色は彩度が高すぎるなど外壁塗料として実現不可能な色を除き、(一社)日本塗料工業会の標準色票番号による指定に対応する。
非住宅では、専用色を持つチェーン店の店舗や、住宅ではカタログにはない中間色を求めるこだわりの強い層から支持を得ている。
独自のCO2リサイクルシステムを構築
環境貢献にも力
また、同社は環境配慮にも力を入れている。
広域認定制度を活用し、現場で出た端材を回収して再び外壁材の原料として再利用する端材リサイクルを行っているほか、24年にはCO2リサイクルシステムを完成。工程内で発生したCO2を回収し、アルカリ廃棄物と反応させて生成した炭酸化合物を建材の原料として利用する。CO2リサイクルシステムを活用した建材製品は、26年から軒天材を皮切りに生産・販売開始する予定だ。25年8月には、SBT認定も取得した。
今後は、訴求力の高い商品群を中心に、ウェブサイト上で検索プラットフォームを設置するなど一般消費者への情報発信強化も検討している。専門工事店や設計者のみならず、施主層への認知を高めることで、商品全体の販売拡大につなげたい考えだ。
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