20年の防蟻保証をスタート 地盤、構造、防水との4点セットで提案

新たに「オール20年品質保証」の提案を開始した。地盤、構造、防水、防蟻の20年保証をセットとして提案するもので、住宅事業者にとって魅力の高い、住宅の将来価値を高めるサービスとなっている。

ジャパンホームシールドは、新たに「防蟻保証」の取り扱いをスタート。この10月から、従来の地盤、構造躯体、防水の保証と防蟻保証をセットとした「オール20年品質保証」の提案を開始した。

同社は1990年代初期から地盤調査業務を開始、地盤調査・解析から品質保証までを行う地盤サポートシステム(地盤品質保証)を業界に先駆けて提供を開始した。これまで累計220万件に及ぶ地盤解析実績を持つ。地盤品質保証は初期保証20年で、10年毎の延長制度も持つ。構造躯体と防水の保証も同様に初期保証20年で、最長60年まで10年毎に延長が可能だ。

この3つの保証と防蟻保証をセットにしたのが「オール20年品質保証」だ。「新築時にしかできないことがある」(マーケティング部 販売促進グループ・岡部健広GL)と、住宅を長く大切に使い続けていくために新築時に対応すべきことをパッケージ化し、かつ、これらすべてが初期保証20年という点が大きな特長になっている。

初期保証20年によりメンテナンスフリー。住まい手のランニングコストに大きな違いが出る

新築時にしかできない防蟻処理で20年保証を提案

気候変動の影響により蟻害の分布が拡がるなか防蟻処理の重要性が以前にも増して高まっている。

新サービスの防蟻保証は、建物サポートシステム(建物品質保証)のオプションとして提供されており、指定材料・指定工法を用いた施工に対して初期保証20年、以降10年毎に点検と防蟻工事再施工を行い10年の保証を延長するもので、最長60年まで対応する。基礎施工前に指定材料・工法(詳細は要問合せ)による施工を適正に行うことで、20年保証を適用する。万が一の被害に対しては、ジャパンホームシールド独自の「事故調査サポート」により、原因の究明や再発防止策をサポートする。駆除専用の薬剤を用いた木部処理を行い、被害部分の補修工事を保証。加えて、シロアリの侵入を防止する土壌処理を行う。

指定工法は、住宅を引き渡しした後には工事が難しい対策であることが大きな特長となっている。「防蟻防湿シートはシロアリを侵入させない対策であり、薬剤による木部処理は侵入したときの対策。目的が異なるので併用することでより価値が高まる。しかし、新築時にこうした対策をするかしないかで被害リスクは大きく変わる」(岡部GL)と、その意味を話す。通常の防蟻処理だけでなく初期にしかできない対策を加えることで初期保証20年を実現している。

国土交通省の「シロアリ被害実態調査報告書」によると、防蟻処理を行なっていても築10年を超えると蟻害の発生率が高まる。再処理をしなければ被害が増大することは言うまでもない。さらに住まい手の再施工のし忘れなど再施工されないリスクもある。初期保証20年が求められる所以だ。

長期保証によるコストメリットも魅力だ。材料の仕入れ先にもよるが、初期費用は材料と保証費を合わせて約12万円程度で、保証額は1000万円。約12万円で20年間はメンテナンスフリーとなり、以降、10年毎の点検・防蟻再施工で10万~20万円となる。一般的な薬剤散布による防蟻対策は5年毎の再施工が必要で、その度に5年保証がつくケースが多い。初期費用は1万~5万円程度、以降、5年毎に点検と再施工で10万~20万円程度かかると言われている。同社の試算によると初期費用こそ一般的な防蟻対策・保証の方が安いが5年後には逆転し、20年後には50万円を超える差がつき、住まい手が担うランニングコストに大きな違いが出る。

複数の保証をワンストップで提供できるため、原因がわかりづらい被害状況でも対応が明確に

4つの20年保証が住宅の将来価値を高める

住宅に関する保証サービスの活用は、住宅事業者のアフターサービスに関する手間やコストの削減につながるが、「オール20年品質保証」は、4つの保証をセットとすることの価値も生む。まず、これらの保証をすべて20年で対応している住宅事業者がほぼいないということ。このサービスを利用することが住宅事業者の大きな差別化ポイントになる。また、建物サポートシステム(建物品質保証)のオプションとして申し込むことで10年目に建物と防蟻の点検を同時に行うことができ、手続きの負担が軽減する。同社の点検時期管理、施主との日程調整、点検の実施と報告を同時に行うことができるメリットは大きい。もちろん、すべて20年保証のため20年目までは更新などの手続きは不要だ。

さらに、複数の保証をワンストップで提供できることもメリットを生む。例えば、建物が傾いた要因が地盤起因か建物起因か、雨漏りと蟻害の同時発生はどちらの保証が適用されるかなどのケースは、個別に保証をかけていた場合はそれぞれの保証会社がケースバイケースで判断する。ワンストップであれば対応が明確で、居住者や住宅事業者の手間やストレスを大きく軽減する。また、ジャパンホームシールドは専門のお客様相談室を設置するほか、場合によっては雨漏りや地盤のプロである技術者が同席し、入居者とビルダーとともに対応を行う。「人手不足もあり住宅事業者が技術者を確保することが難しくなっている。保証の分野で住宅事業者の伴走者としての役割を果たしていきたい」(岡部GL)と、同社ならではの長い経験とノウハウを生かして建物の品質保証に取り組む。

同社は今年1月に20年の建物品質保証のサービスをスタート、特に地盤や設備保証とセットで導入するケースを中心に、すでに300社近くが採用したという。今回、これらに加えて防蟻保証が加わった。「地盤、建物、防水、防蟻の対策をすべて行ってこそ長く持つ家とすることができる。“オール20年品質保証”は将来の住宅価値を上げることにつながることから、こだわりを持って提供していきたい」(岡部GL)とその提案に力を入れる。

ジャパンホームシールド
TEL:03-5624-1545
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