生活インフラであるお湯を絶やさないために 耐久性と快適性を高めた基本性能を徹底
高効率ガスふろ給湯器「BRIGHTS(ブライツ)」を展開するパロマは基本性能を徹底し、快適にお湯を使い続けられることに注力。生活者の声に応えた商品づくりを心掛ける。
パロマは「給湯器はインフラの設備。365日24時間お湯が出る体制を整える」(営業企画部温水商品企画室 田浦哲夫 室長)と、生活インフラとしてしっかりと機能することを重視する。
同社のエコジョーズ「BRIGHTS(ブライツ)」は、耐久性に大きな強みを持つ。例えば新築の引き渡し時などで、給湯器の水抜き不足や寒波により凍結するトラブルが発生することがあるが、それを軽減する対策を行っている。20年に発売した第3世代機種から水側組立の材質や構造を見直した。ブライツシリーズの水側組立は、特殊PPS樹脂の使用、エアートラップの追加、フランジによる逃げの追加という3つを改善しており、これにより凍結による被害を最小限に抑えられるようにしている。部品レイアウトも変えており、長期使用に欠かせないメンテナンス・部品交換を行いやすくした。さらに、フロントカバーには3層コーティングを施し、傷や天候による劣化を防ぐほか、標準で塩害対応仕様を採用している。
また、快適性では、お湯と水を混合するミキシングの制御を細かくコントロールすることで再出湯するときの温度ムラを軽減する「Q機能」により、シャワー使用時の温度ムラによる不快感を改善した。
部品の内製化率が高いことも同社の強み。ユーザーの意見を拾い上げた製品改良も行いやすい。
給湯器は、故障してから買い替えを行う住宅が多く、耐久性に優れたものを使いたいという生活者からの要望が大きい。同社は耐久性と快適性を兼ね備えた基本性能で他社と勝負する。
ガス会社との連携強化で取替需要を喚起
“パロマ学校”での販売サポートも
給湯器の市場は約7割が取り替え。同社によると新築住宅においては、給湯器のエコジョーズへの移行が進んでおり、さらなる普及に向けては、取替市場での提案が重要だ。給湯器は家の外にあり、生活者が購入時期をはっきりと覚えていないことも多い。耐用年数を超過しても使い続けていることもあるため「買い替えの必要性を気付かせることが重要」(田浦室長)だ。
そのために、パロマはより生活者と近い関係にあるガス事業者との連携を強化している。ガス会社は家庭ごとの給湯器の設置時期や商品についてのデータを持っているため、ガス会社と連携を図ることで適切な時期に購入の案内を行うことができる。こうした取り組みから2023年の同社のふろ給湯器のエコジョーズの割合は58.0%と、ふろ給湯器市場全体のエコジョーズの割合(52.4%)よりも高くなっている。また、ガス事業者との連携を強めることで、設備を設置した後のメンテナンスなどフォローアップができ、生活者のインフラ周りを守ることにもつながる。
また、独自の取り組みとして「パロマ学校」という販売力・技術力の向上をサポートする取り組みも行う。
日程別研修や法人単位のオリジナル研修、工場見学などのプランがあるが、こうした研修を行っている会社は設備メーカーでも少なく、新入社員が入社する春には予約が3か月待ちとなるほどの盛況ぶりだ。
パロマ
TEL: 052-824-5251 https://www.paloma.co.jp/
リンク先は各社のサイトです。内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
-
マーベックス・アキレス “断熱等級6”の時代の真の差別化ポイントを解説
2024.11.21
-
YKK AP・パラマウント硝子工業・日本住環境・アキレス 断熱気密の施工をプロが解説
2024.11.21
-
JCA・デコス エバーフィールド・久原氏が石川の木造応急仮設住宅について講演
2024.11.12