マグ・イゾベール、結合剤のグリーン化と“コシ”の強さを両立
最高水準のグラスウール断熱材を市場投入
「イゾベール・コンフォート」シリーズに、105㎜厚で熱伝導率0.032[W/(m・K)]という最高水準の性能を持つ新商品を発売した。結合剤のグリーン化と“コシの強さ”を両立したのが大きな特長だ。
「イゾベール・コンフォート」シリーズは、防湿層がついていない、いわゆる“裸”の高性能グラスウール断熱材のシリーズ商品。今回、そこにラインアップした「IC32105À390/IC32105À425」は、105㎜の厚さで、熱伝導率0.032[W/(m・K)]、熱抵抗値3.3㎡・K/Wという世界最高水準の性能値を実現している。
新たに発売した断熱材は、従来品と同じく植物由来の結合剤(グリーンバインダー)を利用している。一般的な繊維系断熱材の場合、石油由来の結合剤に使用し、断熱材を成型していく。
対して「イゾベール・コンフォート」および防湿層付の「イゾベール・スタンダード」では、植物由来の結合剤を使用してきた。
しかし、グリーンバインダーを利用する場合、“コシ”を強くするのに技術的課題があった。コシが充分でないと、上部施工する際、折れ曲がってしまうなど、施工性が低下する懸念もある。同社では、グリーンバインダーを使いながらも、コシが強い製品の実現を目指し技術開発を実施。試行錯誤の末に製品化に至ったという。
新商品は、壁などに立て掛けてもたわむことがなく、しっかりとしたコシの強さを備えている。
ホルムアルデヒドなどを含まないグリーンバインダーのため、居住者も安心して採用することができる。また、長期間にわたり性能を維持することも可能で、長期にわたり安心・安全に利用することが可能だという。
等級6“+”に最適な断熱材
CO2排出量の少なさを客観的に評価
マグ・イゾベールでは、年中快適な室温に保てる全館冷暖房のある住宅に最適な断熱性能「等級6“+”」を推奨している。断熱等性能等級の6以上、7未満の断熱性能を備えた住宅で、同社では、日本全国で快適な生活を送ることができる連続空調が可能な住環境を実現できると考えている。新商品を利用することで、より「等級6“+”」を具現化しやすい。こうした生活者の暮らしの快適性も訴求しながら、セミナーなどを通じた情報提供なども積極的に展開していく方針だ。
同社の親会社であるサンゴバングループは、2019年にいち早く2050年カーボンニュートラルを宣言している。グループの一員であるマグ・イゾベールでは、日本のグラスウール業界では初となる国際的な第三者機関による環境認証プログラム「EPD」ラベルを取得している。LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)に基づき、製品1㎡あたりの二酸化炭素排出量などを算出し、広く公開するといった取り組みを展開している。
日本の住宅業界でも、使用時だけでなく、建材などの製造時、さらには運搬時のCO2排出量の削減に向けた動きが始まっている。それだけに、第三者によりLCAに基づく評価を受けていることが、今後は新たな価値として浸透していくことになりそうだ。
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