2024.4.4

ミサワホーム、旧羽田旭小学校跡地で再開発事業

ものづくり産業の持続的発展に貢献するまちづくりを推進

東京都大田区(鈴木晶雅区長)と事業契約を締結し、協力企業5社とともに推進する「旧羽田旭小学校敷地活用事業」において、取り壊し工事に着手するにあたり2024年3月9日、起工式典を行った。

同事業では、ものづくり産業が盛んな大田区の地域特性を生かし、「つくると暮らすを一体に。」をコンセプトに、旧羽田旭小学校跡地(約8000㎡)に、公民連携による公共施設「(仮称)コミュニティセンター(CC)羽田旭」と、工場アパート「イノベーションファクトリー」、共同住宅兼店舗「リビングスタジオ」を整備する。

旧羽田旭小学校敷地活用事業」の外観イメージパース

ミサワホームが事業者コンソーシアム代表企業を務め、類設計室、松村組、トヨタエンタプライズ、東急住宅リース、プライム ライフ テクノロジーズの協力企業、また、大田区などの事業関係者が協力し、25年1月の新築工事着工、26年度に「CC羽田旭」、27年度に「イノベーションファクトリー」、「リビングスタジオ」の竣工に向け事業を進める。「CC羽田旭」は民設公営、「イノベーションファクトリー」、「リビングスタジオ」は、50年間の定期借地権方式で民設民営を予定する。行政、民間企業が協力し再開発事業を進めることで、区民サービス・防災機能の向上、製造業の操業環境の確保と財政負担の平準化および整備・維持管理費の削減などが期待できる。

起工式典には、大田区長をはじめ、協力企業、関係事業者、行政関係者総勢103名が参列し、工事の安全を祈願した

「CC羽田旭」では、地域コミュニティの活性化を図る交流拠点として、コミュニケーションスペースを新たに設置するとともに、産業支援施設との連携による避難スペースの拡充など、防災拠点機能の強化を図る。「イノベーションファクトリー」には、55区画のものづくり企業の常駐スペースなどを設けた。大田区内外企業(海外含む)をつなぐ交流拠点として、多種多様なものづくり企業などが入居することで、区内産業の持続的発展に寄与する。「リビングスタジオ」では、多様な住まい方や働き方にあわせた居住スペースや生活利便施設などを設けた生活拠点として、主に「イノベーションファクトリー」で事業に取り組む国内外の企業や人々に豊かな住環境を提供する。

成功モデルをつくり水平展開も

ミサワホームは協力企業と共に「(仮称)ものづくりコンソーシアム」を組成し、国内外の大手企業やスタートアップなど多様なプレーヤーの誘致、試作開発段階における区内町工場への部品発注などにより区内への波及効果を創出する「(仮称)ものづくりエコシステム」の形成を目指す。

作尾徹也社長は「ものづくり産業の持続的発展に貢献するまちづくりの成功モデルとなるようにしっかり取り組んでいきたい。日本各地に様々なものづくり産業のまちがあるが、困りごとを抱えているところは少なくない。『旧羽田旭小学校敷地活用事業』で成功モデルをつくり、ノウハウ、知見を蓄積することで、各地域に合わせた形でそのモデルをカスタマイズして水平展開していきたい」と述べた。