朝日ウッドテック、内装建材の新ブランド「WOODRIUM」を展開 銘木無垢の空間提案が可能に
朝日ウッドテックは内装建材の新ブランド製品「WOODRIUM(ウッドリウム)」の販売を開始した。
階段、手すり、内装ボード材をラインアップしており、美しさ、機能性、環境性を備えた内装建材のこれまでにない選択肢として訴求していく。
「WOODRIUM」は、芯材の表裏面に厚さ2㎜の銘木挽き板の化粧材、もしくは無垢集成材を使用した内装建材の新ブランドだ。これまで内装建材「AndMore」シリーズとして展開してきた無垢カウンター、階段、手すりをリブランディングしてラインアップしたほか、ブランドデビューに合わせて「WOODRIUMボード(挽き板)」を新発売した。
表面材には、ブラックチェリー、ハードメープル、ブラックウォールナット、オークといった無垢の挽き板フローリング「Live Natural Premium」と同じ樹種を揃えるなど、床材との統一コーディネートによる銘木無垢の空間提案を可能とした。また、抗ウイルス・抗菌性能、耐薬品、耐汚染、室内空気環境性能という5つの衛生性能を備えた「ハイジェニック仕様」を採用。安心・安全な空間づくりにも貢献する。
「新築市場が年々縮小しているなか、内装材メーカーとして他社との差別化を図るためには、空間全体の価値を高める提案が求められる」(海堀直樹専務取締役営業本部長)とし、これまで同社がフローリングで培ってきた挽き板の加工技術を床面以外にも展開していきたい考えだ。銘木を様々な内装に取り入れることで、空間のさまざまなシーンで銘木の豊かさを感じることができ、空間全体の価値を大きく高める。
また、「『AndMore』は、これまで『Live Natural Premium』のコーディネート部材という位置づけであったが、今回、『WOODRIUM』ブランドとしてリブランディングし、改めて訴求することで独立した製品であることをアピールしていきたい」(取締役・山本健一郎マーケティング部長)とも話す。
内装ボードは水回りでも使用可能
木質空間の可能性を拡大
「WOODRIUM」は、コンセプトに「美しさ、機能性、環境性を兼ね備えた、かつてない選択肢。空間価値を圧倒的に上げる銘木無垢・挽き板内装材」を掲げている。
シリーズの中でも、特にこのコンセプトを体現しているのが新発売の「WOODRIUMボード(挽き板)」だ。「スタンダード塗装」と「強化塗装」という2種類のウレタン塗装を設定している。「強化塗装」とは、ウレタン塗装の厚みを「スタンダード塗装」の2・5倍、100㎛程度に厚手化したもの。耐水性が向上し、木材への水分の染み込みを抑制、腐食や寸法変化などを防ぐことができる。これにより、「WOODRIUMボード(挽き板)」はベンチシートやテーブルの天板だけでなく、キッチンサイドや洗面台のカウンタートップといった水回りでも使用できる。側面の見付材に表面の化粧材と同樹種の無垢材を木目方向を合わせて埋め込み、全体が1枚の無垢材に見える高い意匠性を実現した。これまで木を使う発想がなかった場所にも使えることから、本物の木の質感が感じられる空間コーディネートの幅がさらに広がる。また、「強化塗装」は耐凹み傷、耐擦り傷、耐摩耗性も向上させるため、「WOODRIUMボード(挽き板)」は耐久性にも優れる。
さらに、生産面では幅1050㎜、長さ2700㎜の範囲内であれば、注文ごとに顧客の要望に合わせて1㎜単位での生産に対応。併せて木材資源の循環利用の観点から芯材には軽量な計画森林木のラジアータパインを採用しており、施工時や配送時の負荷も軽減した。
同社は、「WOODRIUMボード(挽き板)」を中心に、ゴム集成材からの置き換え需要があると考えている。ゴム集成材は40~50年ほど使われ続けており、実質的に他に選択肢がなかった。そのため、床が銘木でもテーブルや水栓のボウル下など床以外の場所がゴム集成材というケースは少なくない。しかし、「コロナ禍をきっかけに住空間を見直す動きが加速し、内装の意匠性を高めたいと考える人が増えた。銘木の良さを空間全体に波及させたい」(山本部長)と銘木の意匠性の高さを訴求していく。
まずはプロユーザーの認知度を上げていきたい考え。「WOODRIUM」を使った事例を紹介する小冊子を23年度中に発行、住宅事業者などに配布していく。
また、施主向けにもアピールするため、2月頃までに全国のショールームに「WOODRIUM」の展示コーナーを設ける予定だ。
今後、商品面について、着色バリエーションの追加や、基材・挽き板ともに国産材を用いたオール国産材仕様の開発も行っていきたい考えだ。
朝日ウッドテック株式会社
06-6245-9505
https://www.woodtec.co.jp/
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