薄層屋上緑化技術協会、(一社)緑のまちづくり支援機構 「第13回屋上緑化WEB講習会」を開催
「水と緑のまちづくり」をテーマに情報提供
11月21日に屋上緑化WEB講演会を開催。「水と緑のまちづくり」をテーマに掲げ、園芸家の杉井志織氏、ランドスケープデザイナーの忽那裕樹氏による講演などが行われた。
屋上緑化講演会は、薄層緑化を扱うメーカーが集まり都市緑化に関する研究や情報収集・提供などを行う薄層屋上緑化技術協会(事務局:大阪府大阪市)と環境・緑化まちづくり分野で新たなビジネスモデルの構築を目指す(一社)緑のまちづくり支援機構(事務局:東京都文京区)が共同で開催。13回目を数える今回は「水と緑のまちづくり」をテーマに、東京と大阪の2拠点からZoomでライブ配信を行った。
まず園芸家の杉井志織氏が「都市の中に溶け込む園芸植物・花合わせと色合わせ」と題して講演。杉井氏は都市の緑に人と園芸を取り入れたランドスケープガーデニングや庭の管理・企画・運営などを行い、新しい感覚を持ったガーデナーとして活躍している。講演では、自身がこれまでに手掛けたさまざまな状況下でのプロジェクトを振り返りながら、都市の中に溶け込むガーデニングのポイントを花合わせ・色合わせの視点から紹介。日陰になる場所や酷暑に適した園芸植物選びなども指南した。「植物の癖をうまく利用すると管理が楽になる。環境に合わせた植物選びがこれからは大事になる」「ガーデンデザインでは、コストやマンパワーも含めてその環境で育てられる植物は何か、植物がどのように見えるのかをまず考え、植物にとってストレスがなく、パフォーマンスをうまく引き出せるような植栽計画に落とし込むことが重要」と語った。
また、ランドスケープデザイナー、まちづくりプロデューサーでE-DESIGN代表取締役の忽那裕樹氏が「オープンスペース・ネットワークが開くまちづくり―大阪・関西万博とその後の展開に向けて」と題して講演。忽那氏は公園、広場、道路、河川の景観・環境デザインにとどまらず、その空間の使いこなしの提案から持続的マネジメントのしくみづくりを同時に企画・実施するという手法を取り入れ、賑わいと緑にあふれた魅力的なパブリックスペースを数多く創出している。これまでに手掛けたプロジェクトとして、日本の商業空間における先進的な屋上緑化事例であり、アメリカCNN局の「世界で最も美しい空中庭園トップ10」に選ばれたなんばパークス(大阪市浪速区)やUR都市機構の赤羽台団地建替事業におけるランドスケープデザイン、大阪・中之島エリアで水辺を中心とした賑わいのまちづくりを創出した「水都大阪」の取り組みなどを紹介。さらに、大阪・関西万博ランドスケープデザインディレクターの立場から、万博会場のランドスケープデザインコンセプトを紹介。会場中心部に設置される「静けさの森」では大阪府内の公園からの移植を含めて約2000本の木を植樹する計画で、「閉会後もこの森を残したい」と切望。最後に、万博閉会後も見据えて、車中心から人中心のみちへと空間再編をめざす「御堂筋将来ビジョン」についても紹介した。
講演会では他にも主催者発表として、緑のまちづくり支援機構会員のイーエス・ウォーターネットが「SDGs水利用の見える化」、薄層屋上緑化技術協会会員の京和グリーンが「会社紹介、壁面緑化」と題し、それぞれ自社の事業について紹介した。
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