積水化学工業、中計を策定、25年度営業利益1150億円へ
住宅カンパニーは分譲・建売を拡販
長期ビジョン「Vision 2030」実現に向けた重要なセカンドステップとして、23年度からの中期経営計画「Drive 2.0」を策定した。「持続的成長」と「仕込み充実」により長期ビジョンの実現を目指す。
20年度~22年度の中期経営計画「Drive2022」では、イノベーティブな製品・事業を通じて世界中の社会課題解決に挑戦。最終年度の22年度に売上高1兆2760億円、営業利益1000億円、純利益700億円の目標を掲げた。実績は売上高1兆2425億円、営業利益917億円、純利益693億円と目標に対して未達となったが、過去最高の売上高、純利益を達成。加藤敬太 代表取締役社長は「コロナの影響の長期化など、厳しい環境下において構造改革、収益力強化に取り組み、『稼ぐ力』は向上している」と話す。
23年度からの中期経営計画「Drive 2.0」では、新事業領域の創出を目指した仕込みの具体化で成長を加速、また、現有事業の着実な成長とポートフォリオの磨き上げで利益効率改善を目指す。さらに、持続的成長と仕込み充実に資するESGマネジメントを強化する。25年度に売上高1兆4100億円、営業利益1150億を目指す。主要KPIとして、サステナビリティ貢献製品の売上高1兆円兆超(22年度見通し9000億円)、営業利益率8%超(22年7.4%)、挑戦行動を起こしている従業員割合60%などを掲げた。加えて、「革新領域」において7つの主要テーマ(ペロブスカイト太陽電池、バイオリファイナリー、航空機分野展開、次世代通信部材、スマートシティ戦略、インフラ材海外展開、医薬 CDMO 新領域)を選定。コア技術をベースに社内外との融合やM&Aも検討して事業化フェーズへの進行を目指す。そのほか、成長期待事業として、まちづくり、不動産(買取再販など)、成型品・センシング、医療(CDMO)を選定した。
住宅カンパニーの22年度実績は、売上高5374億円(計画比△106億円)、営業利益328億円(同△112億円)となった。分譲・建売、不動産・まちづくり事業の成長により売上計画は概ね達成したが、売上棟数の減少、原材料価格の高騰の影響を受け営業利益は大幅な計画未達となった。
「Drive 2.0」では、収益性改善に注力する。リフォーム・不動産・まちづくり各事業で業容を拡大させる。25年度に売上高5800億円(22年度比+426億円)、営業利益400億円(同+72億円)の目標を設定した。売上棟数増(22年度比+300棟)に向け、分譲・建売の拡販、商品競争力向上に注力する。25年度に受注棟数・分譲比率を1万1500棟・32%(22年度1万1000棟・29%)へ拡大させる。また、外販リフォーム、買取再販・アセット事業、集合住宅リフォームなど、フロンティア領域を中心に経営資源を積極投入し、事業間・社外との融合を推進し業容拡大を図る。25年度に外販リフォーム100億円(22年度57億円)、買取再販、アセット事業130億円(同102億円)の目標を設定した。
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