2023.5.31

ハチドリソーラー、国産太陽光発電によるリースサービスを展開

全国の住宅事業者などを通じて提案を加速

ハチドリソーラー(東京都新宿区、池田将太代表取締役)は、国産の太陽光発電を活用したリースサービスを展開している。全国の住宅事業者やリフォーム事業者などで構成する取り扱い加盟店を通じて提案を加速させている。

国産の太陽光発電を活用したリースサービスを展開するハチドリソーラー

ハチドリソーラーは、ソーシャルビジネスを通じて社会問題の解決に取り組むボーダレス・ジャパンの事業としてサービスを開始し、2022年8月に分社化によって独立した企業だ。池田将太代表取締役は、「リースによる太陽光発電の提案によって、約9%しかない日本の太陽光発電の普及率を高めていきたい。太陽光発電の普及率を向上していくためには、新築だけでなく、既存住宅への搭載を進めていくことが重要だと考えており、とくに既存住宅への提案に注力している」と話す。

同社のサービスは、リースによって初期費用無しで太陽光発電の設置を進めていくもの。リース期間が10年と15年のプランを用意しているが、15年のプランで4.76kWh(14枚)の太陽光発電を搭載すると、月額料金は9493円となる。一般的な家庭であれば、光熱費の削減効果と余剰電力の売電益によって、十分にこの金額を上回る経済的なメリットを生み出すことができるという。

リース期間終了後、太陽光発電は無償で居住者に譲渡される。また、太陽光発電と蓄電池やV2Hシステムを組み合わせたプランも用意している。

施工まで含めた請け負う体制を構築

いわゆるPPAモデルで太陽光発電を導入するビジネスモデルについては、太陽光モジュールのコスト上昇や余剰電力の買取価格の低下によって収益を生み出すことが難しくなっているが、同社の仕組みの場合、こうした影響を受け難いという。

余剰電力の買取価格の低下による影響が少ないだけでなく、同社では国産の太陽光発電システムを安定的に調達できるようにしているため、海外メーカーのものと比べるとコストアップの影響も少ない。太陽光発電には、国内で唯一の太陽光パネルを製造している長州産業の製品を採用。モジュール出力25年保証、構成機器15年保証、施工10年保証に加えて、ハチドリソーラー独自の自然災害補償も付帯している。

現在、住宅会社やリフォーム事業者で構成する取り扱い加盟店を通じて消費者への提案を進めている。屋根への設置工事やアフターサービスはハチドリソーラーが一貫体制で対応している。

今後は加盟店のほか、公式パートナーとして一定の要件を満たし、研修などを受講した訪問販売業者などを通じた販売にも注力していきたい方針だ。

池田代表取締役は「法外な値段で太陽光発電を販売する訪問販売業者が存在することで、太陽光発電の普及が阻害されてしまう。それだけに適切な価格で安心して利用できる太陽光発電を提案できる事業者の方々を増やしていきたい」と考えており、より適切な形で太陽光発電が普及していく市場環境の整備にも貢献していこうとしている。