システムサポート「建て役者」カスタマイズ性の高さを武器にユーザーの個別ニーズに対応

システムサポートは「建て役者」でインボイス制度対応の機能を実装、その導入をきっかけに電子受発注など業務の電子化を提案する。カスタマイズ性の高さを生かし、事業者ごとのニーズにきめ細かく対応する。

「建て役者」では、インボイス制度への対応を入り口に業務の電子化、オンライン化に繋げていくことができる

システムサポートは、今年春に建築業界向け総合管理システム「建て役者」にインボイス制度に対応する機能を実装した。

これまでユーザーに対するセミナーでインボイス制度への対応を説明するなどの対応を進めてきたが、10月の制度開始が近づくなか具体的な相談も増え、ユーザーのニーズを踏まえた個別の提案を進めている。例えば、取引先の協力業者、もしくは発注元の企業との間の合算請求の取り扱いなどで不安を持っているユーザーは多いという。こうしたユーザーの個別の相談への対応を進めている。

「建て役者」は、顧客管理を行うシステムであり、顧客情報など必要な情報を社内で共有、コミュニケーションツールとして住宅事業者のすべての業務の円滑化に貢献すると高い評価を受けている。

「Myホーム」と呼ぶ画面で、利用者に関連した情報を一括表示。ここから各案件の進行状況、入金状況などの詳細情報にアクセスでき、工事監理、見積登録、実行予算管理、発注管理、アフター管理など業務全般をカバーしている。こうした機能にインボイス制度への対応が加わった。インボイス制度の要件を満たす請求書のひな型はもとより、職人を含めた協力業者、取引先の管理簿に適格請求書発行登録業者の登録番号を入力すると、自動的にその番号が正しいかどうかをチェックする機能も持つ。例えば、免税業者から課税事業者に切り替えたことを知らずに登録したままという状況を回避できる。

また、電子受発注との連携もポイントの一つ。「建て役者」はオプションで電子受発注の仕組みを持っており、取引先との受発注業務をすべてクラウド上で完結することができる。登録番号など必要な情報をすべて見ることができることから、インボイス制度への対応を入り口に業務の電子化、オンライン化に繋げていくことができる。
「お客様が100社いたら100通りの考え方がある。ユーザーの方針に応じてシステム変更に柔軟に対応していく」(プロダクト事業本部 シーズクリエイティブ事業部 大坪健一事業部長)と、「建て役者」の大きな特徴であるカスタマイズ性を生かしての対応を進める考えだ。

時代は電子受発注へ
電子化のメリットを訴求

コロナ禍が一段落つき、新たなインボイス制度が間近に控えるなど環境が大きく変わるなか、「既存の古い仕組みを変えたい」といった相談が多く寄せられるようになっているという。法的に電子取引が可能となるなか、電子受発注がどこまでできるかという模索が始まっているのである。協力業者との契約にとどまらず、施主との電子契約に対する関心も高い。

とはいえ、まだすべてを電子化することに対する不安を持つ事業者が多いのも事実。「電子化のメリットは大きい。言った・言わないのトラブルや業務の属人化からの脱却も図れる。ただ、電子化に踏み出すことに躊躇している事業者も少なくない」ことから、実際に導入して効果を上げているユーザーの事例などを集め情報発信をしていくなど、電子化へのサポート、プロモーションを進めていく考えだ。

システムサポート
TEL:076-265-5081