断熱等級7対応の動きが加速
光熱費削減でも関心高まる
脱炭素を背景に、住宅・建築物の省エネ対策が一気に加速していることに合わせ、最高ランクの断熱等性能等級7へ対応する住宅会社の動きが活発化している。2022年4月から、住宅性能表示制度の断熱等性能等級(以下、断熱等級)において、ZEH水準に相当する断熱等級5が新設され運用が開始。また、22年10月からHEAT20のG2水準、G3水準に相当する断熱等級6、7が創設された。25年4月には、すべての住宅・建築物へ省エネ基準の適合が義務化され、遅くとも30年までに省エネ基準をZEH水準に引き上げ、適合が義務付けられる。こうした動きのなかで性能で差別化を図る取り組みが広がりつつある。
一条工務店(東京都江東区)は、同社主力商品である「グラン・スマート」、「アイ・スマート」において、最高等級7への対応を23年5月から開始した。同社は22年実績で、高性能ウレタンフォームや、トリプルガラス樹脂サッシ、断熱玄関土間などの採用により、提供する住宅の9割以上がすでに断熱等級6に適合している。今回、新たに開発した断熱玄関ドアの採用などわずかな変更により、早期対応が可能となった。同社が23年2月に実施したアンケート調査によると、9割以上が今後、新たに家を購入する場合、省エネ住宅を選びたいと回答。その理由として9割以上が「昨今、光熱費が高くなったから」、「夏は暑く冬は寒いなど、住環境の面で今の家が快適に過ごせないから」と回答した。こうしたニーズに対応して主力商品の断熱性能を最高水準に引き上げ、販売を強化する。
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