2023.2.20

MUJI HOUSE、さいたま市にモデルハウスを開設

「永く使える、変えられる」家の販売を強化

さいたま市見沼区に「無印良品の家 大宮店」として「木の家」のモデルハウスをオープンした。近年の販売棟数は年間300棟で推移。モデルハウスの新規開設により、さいたま市エリアでの販売拡大を目指す。

同社は2004年に注文住宅の「無印良品の家」の販売をスタート。吹き抜けを中心とした間仕切りがない一室空間で、南側が周囲の環境に大きく開かれた箱型の住まい「木の家」、好きな位置に好きな大きさの窓を開けられる「窓の家」、狭小地を縦に広くつかう都市型住宅「縦の家」、フラットな一室空間の「陽の家」の4商品をラインアップ。近年は年間300棟を販売する。

中でも事業スタート当初の2004年から販売し、高い人気を誇るのが「木の家」だ。大きな開口部と深い庇がある、箱のようなすっきりとした外観を持ち、太陽光と通風を最大限に活用するパッシブ設計を基本とする。南向きの庇は、季節によって異なる日射を調整し、夏は日光を遮り、冬は暖かな陽光を室内の奥まで導く。将来求められる高性能な住宅を実現するため、外壁の断熱には外張り断熱と充填断熱を併せたダブル断熱を標準仕様としており、さらに、トリプルガラスのサッシを組み合わせることで、暖められた熱放射を外に逃がさず、少ないエネルギーで快適に暮らすことができる。さらに、強度が安定した構造用集成材によるSE構法を採用。全棟構造計算により「耐震等級3」を実現している。

「無印良品の家 大宮店」の外観。南側が周囲の環境に大きく開かれた箱型の住まいだ
吹き抜けを中心とした間仕切りがない一室空間。ダブル断熱、トリプルサッシで断熱性能を高め、少ないエネルギーで快適に過ごすことができる

また、「永く使える、変えられる」を「無印良品の家」のコンセプトとしており、将来、暮らし方や住まい手が変わることも想定して「可変性能・脱間取り」ということにもこだわっている。基本的には間仕切りがなく、家具、引戸などで空間を可変できる。木の家は、約20年間、基本デザインを変えずに売り続けている。

今回、さいたま市に新設したのは、「木の家」のモデルハウスだ。全国で37拠点目となる。埼玉地区で長期優良住宅に求められる断熱性能はUA値0.6だが、ダブル断熱工法とトリプルガラスのサッシを組み合わせ、UA値0.39という性能値を実現。「10畳用のエアコン一台で光熱費を抑え、年間を通じて快適に過ごすことができる」(同社)。間口4間×奥行5.5間(7.28m×10.01m) 施工面積32.8坪の建てた際のイメージがしやすいスケールとした。販売価格は税込2587万円。

さいたま市を中心に注文住宅事業を展開するエスコンクラフト(埼玉県さいたま市、熊木徹社長)が新たにネットワーク・パートナーに加わり、「無印良品の家 大宮店」を運営する。これにより加盟店は27社となった。

熊木社長は「『無印良品の家』のFCに加盟し、初めて自社ブランド以外の住宅を販売することになる。新しい顧客層を開拓していきたい」と話す。